結核予防は不可能か 神医学を信ぜよ

旧臘報知新聞所載
結核予防法全面的に改める
会社などで強制的な検診
結核による死亡率は年々減少してゐるが患者数は依然増加し、わが国から結核を徹底的に追放するためには強力な結核対策が必要となったので、厚生省ではこんど大正八年以来改正されてゐない現行の結核予防法を全面的に改正することになり、次期通常国会に改正案を提出する。
改正される結核予防法は、従来の法的範囲を拡充強化し、患者の早期発見、治療方法などを積極的に国が指導援助し云々。

右の如き当局の方針をみる時、何時も思い出されるのは余程以前から同一の意味の宣言を時々発表するのである。ただこの前出した方針と異う所は、この前は、ベッドの数が足りないから、これを何倍に殖やすとかいう事であったがその後どうなったか知る由もないが何年経っても相変らず当局は躍起となって多額の費用を支出し最善をつくしつつあるに拘わらず、ほとんど予期の効果は挙げ得ないのであるという事は、如何に的外れの事を大仕掛にやっているかを物語っており、最早気のつきそうなものと思われるのである。吾等から見れば実に歯がゆい限りで、到底黙視出来ないものがある。

然らば、如何なる点に誤謬があるかは常に吾等の口に筆に警告を与えているのであるが、当局も専門家も、雲煙過眼しているのは察する処、迷信邪説として一顧の価値だもないと決めているからであろう。吾々が断えず医学の誤謬を指摘しつつあるのみならず、実際上日々幾万の患者を治癒快方に向はせつつありその効果たるや医学の何倍、何十層倍に及ぶか測り知れない事実を患者自身の筆で審さに記録したものの無数の例を本教出版物に毎号満載し、光新聞は毎号数万を発行しつつあるのであるから、医に関係ある人士の眼にふれない筈はあるまい。

もし、吾等の説が事実に伴はない邪説とすれば大いに排撃すべきである。何となれば邪説を以て医学を非難し、人心を惑はすという事はゆるすべからざる罪悪であるからである。然し右に反し吾等の言の通り、事実現代医学に比して劃期的優秀さであるとしたら、断乎として、医学を放棄し、本教療法を採用し、結核問題解決の挙に出でるべきである。医学の真の目的が人類救済にありとすれば、右の実行こそ公平なる措置と言ふべきである。実に此事程人類幸福の福音は他にあり得ないからである。一言にしていえば吾等の神医学によれば、結核の本体は明かとなり、発病の機会は漸減し、感染の憂は全然なく、日本から結核を駆逐する事は、敢へて難事ではないからで費用は殆んど零に等しいものである。

此文を当局及び専門家に呈上するのである。

(光新聞四十六号 昭和二十五年一月二十一日)