巻頭言

本雑誌も三号になった。世間よく三号雑誌といひ、又は昔は「売家を唐様でかく三代目」などと言って、雑誌は三号で続けなくなったり、名家は三代目で没落に向ふといふ。そういふ例は多々あるので右の様に言ったものであろう。然し乍ら吾々は益々充実し、大いに宣教の為、読者の満足を得ん為不断の活動を続けつつあるのである。読者諸君も御同感であらうが、毎号満載の「おかげばなし」に至っては本誌独特のもので、恐らく世界中如何なる雑誌と雖も断じてあるまいと思ふ。その内容があまりに奇蹟に富み、信じられない程のものならざるはなしといふ程である。然し事実は現実であるからそれを證明する為、住所氏名を詳細明らかにしてある。尤も此位の力がなければ人類救済などといふ大それた事は言へない筈であると吾々は思ふ。大先生には益々御元気で、宗教を通して観たる時評論説等は固より独特のものであるが全般の記事選択に至るまで、全幅の御指導を賜はり、吾等と雖も勇躍編輯に当って居るのであります。

(地上天国三号 昭和二十四年四月二十日)