おかげばなし批判 咳止めで悪化す

塗布薬にも薬毒はある

(本文省略)

之は、船橋先生の言の如く、咳が治らなかったのは、咳を薬で止めようとしたからで逆療法であった。何よりも多量に痰が出てから全治したにみて明かである。此理を知らない世人は一生懸命咳を止ようとするのであるから、一生懸命病気を治さないようにする訳である。故に咳止め薬が無くなったら、咳の病は何分の一に減るかは確である。愚かなる者よ汝の名は現代人なりと言いたい位である。

又、子供の吹出物が出来、五十日医療を受けたが治らない。船橋先生は、赤チンの為といひ、それをやめ紙を飯粒で貼っただけで間もなく全治した。之によってみても、薬毒は塗布薬でも何でも同様といふ事を知るであらう。

(救五十四号 昭和二十五年三月十八日)