おかげばなし批判 自然放置で治療

古血の集溜が発病のもと

(本文省略)

此患者の病歴を説明してみると斯うである。最初眼の発病は産後眼を使った為である。それは産後古血が全部出切れない中に、神経を使うと、其個所へは必ず古血が集溜するものである。此患者もそうで、眼底に集血したのでその浄化発生によって、涙や目脂となって排泄されようとした処其時の医師がトラホームと錯覚して薬毒を注入したのでそれが為、漸次悪化したのである。忌憚なくいえば、自然に放置しておけば治るべきものを、誤れる医学が失明に迄追い込んだ訳である。

(救五十四号 昭和二十五年三月十八日)