輸血

最近、千葉医大田坂定孝博士が輸血代用として乾燥血漿療法を発見したという事で、非常に価値あるように新聞に伝へられていたが、以前アメリカに於ても同様の発見があって、輸血医学上、此乾燥血漿は第二次世界大戦には実用化されて盛んに使用されたとの事である。

今回田坂博士発見のものは、それに優るようであるが、吾等からみれば問題にはならない。何となれば吾等が行う浄霊は二○○グラム位の輸血と五分間の浄霊と同量、又はそれ以上の効果を上げ得るからである。従而医学で有難がっている輸血が、人間の血液を消耗したり、乾燥貯蔵や其他の手数は全然要らないのであるから医学に比べて、先ず一世紀位進歩したものといっても過言ではあるまい。

そうして右の理由は簡単である。元来血液とは霊の物質化であるから、出血又は貧血の場合同様霊も稀薄になるので、これを濃度にすれば血液は増量する。斯様な素晴しい輸血法が甚だ手近に完成しているに拘わらず、それを知らしても信ぜず、相変らず未開人的方法に恋々としているのであるから気の毒でもある。勿論霊の存在を信じない唯物科学の盲信であるとしたら、此跛行的文化に一日も早く目覚めさせたい事を念願するのである。

(救世四十九号 昭和二十五年二月十一日)