本会下附の観世音の御神体は、観世音菩薩の御直筆であると言ってもいいのである。故に御奉斎をすれば、其御神体から、光明を放射するのである。之は、其家の幾人かは必ず拝するのである。其光りの色は、プラチナの如きあり黄金の光りもあり、紫の光りもあって、初めて拝した人の驚きは一方ではないのである。
一家に不幸があり、病人が在るといふのは其家の霊界が暗いからで、暗黒程悪魔の霊が跳躍するのである。霊界が暗いといふ事は曇があるからである。曇があるといふ事は、其一家に、祖先以来の罪穢が溜ってゐるからである。よく暗い家といふが、それは人間の霊感で判るからである。
此一家の曇りが、御神体から放射する光りによって解けてゆくのである。日に日に暗が解けて明かるくなってゆくのである。故に今迄不幸な事があったり、思ふ様に行かなかったそれ等が、不思議にも反対になって行くそれは悪魔が光りを恐れて退散するからだ。御奉斎して、半年も経てば病人が無くなるといふ不思議さは、体験者でなくては信じられない事である。今迄、斯んな大きな力を与えて呉れる宗教は、断然無かったといふ事は言へるのである。
是迄の宗教は、高価過ぎた、犠牲が多過ぎた。罪障消滅に金と時が、余りにもかかり過ぎたのである。我観音信仰に於ては、僅な時と、僅な金で、絶大な御神徳を恵まれるといふ事は実に驚くべき事である。故に、今直ちに奉斎する事だ、それで、万事は解決する。
因に此世界は物質界と空気の世界と霊の世界と三段になってゐる。三界とか三千世界といふのは之を言ふのである。
(観音運動 昭和十年九月十五日)