経文には、尽十方世界という言葉があるが之を知りたい人も、多からうからかいてみよう。
之は、東西南北と、その間である東北、西南、西北、東南の八つを八方と言い、それに天地の二方を加えて、十方世界というのである。つまり地球を中心とした方角を言ったものである。
之に就て、想い起す事は、天皇制時代にあった一月一日の祭日を四方拝といったが、之は完璧ではない。之に天地の二つを加えて六合拝というのが本当である。之だけの意味が気が付かなかったとみえて、四方拝といったのは不思議というべきである。
(栄光八十六号 昭和二十六年一月十日)