この事実

最近兵庫県養父郡八鹿村の一信者から送って来た自然栽培にて穫れたビルマ米を見た処、一茎の粒は、少ないので二百六七十粒、多いのは三百八十一粒が最高で、平均三百二十粒位であった。処で内地米は、上等で百五六十粒だから、約二倍余に当る。そうして内地米より稍々大きいから、量としては内地米の二倍半位と見てよからう。

では之程の違ひさの理由は、初めからの種子そのものにあると誰しも思ふであらうが、実はそうでない事が判ったのである。全く原因はビルマでは殆んど肥料を用ひず、全くの自然耕作による為である。としたら農業に於ては文化を誇る日本人より、ビルマ人の方が勝ってゐる訳である。此事実によってみても、我自然農法の重要性は解る筈である。次の報告は、それを如実に證明してゐるのである。

悪条件の田畑で此御蔭

(本文省略)

(栄光八十一号 昭和二十五年十二月六日)