御 光 話 録 第六号

“霊界は想念の世界との事ですが、霊界ではどんな方法で意志の疎通を致すのでせうか。又、言葉はないでせうか。

“言葉は全然ない事はないが、極く少くて、大抵の場合は眼がその役目をします。「眼も口程に物を言ふ」って言ってね、若い男女の意志交換にはよく用ゐられますがね。(爆笑)霊界ではね、非常に敏感なんですよ。もう一つ進むと気持で判るんです。思った事がその儘相手にすぐ判るんです。之は高級な霊程そうですね。人間でもそうで、くどくど言はなければ判らぬ人と、簡単に判る人とある様にね。なかなか判らないのは霊的の感受性が鈍くなってゐるからです。間違った事をしたゝめに霊が曇って霊眼が塞がるんですね。だから、一言か二言でその内容がよく判る、つまり一を聞いて十を悟る様になるのが本当ですね。今の人は十を聞いても一を悟るか悟らぬ位です。知識はあるけれども、こんな点で非常に頭が悪くなってゐるんですね。古代の人間はずっと敏感でしたが、現代の人達は唯物教育のため神といふ観念がないからして物の解釈も素直に行かないんですね。又ね、こういふ事も出来るんです。遠くにゐる人が今どういふ事を思ってゐるかゞ判る――私なんかこういふ事がよくありましたがね。之は霊線がその人と繋ってゐるから、霊的に敏感であれば出来るんです。誰でも或程度はこういふ能力はあるんですがね、現在はこんな事は全然閑却されてる訳です。

“霊界では脈搏、呼吸はどういふ風になりますでせうか。

“之は生きてる人間と同じで矢張りありますよ。之がないと生物でない事になる。広く言へば太陽にも地球にも脈搏や呼吸がありますからね。地球で言へば朝晩ね、之が脈搏になるし、四季の移り変りが呼吸になります。

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“入信してから死んだ人の体が死後も大変暖いのは何故でせうか。

“之は入信すると霊的に違って来て霊が暖かくなるんです。火素がふえるんですね。この火素が、死んで霊が抜けても残ってゐる訳です。――暖いといふ事は愛の表象です。よく、あの人は冷いとか、暖い感じのする人だとか言ひますね。火素は愛の精神から発生するもので、愛の発動の中心は心臓になるのです。前の本にも書きましたが、心臓は霊界の火素を吸収するんですからね。暖かい人ってのは心臓が強くて熱を多く吸収する、熱の吸収が多いと肺の活力が旺盛になる。肺は水、水は火によって湯となり活動するんですからね。――寒い時は、晴れた日より曇った日の方が暖かいんですが、之は曇った日の方が水分が多いから余計に火素が働くんです。私は火素が多いから、ぬるい湯に入っても、上って一時間、二時間は暑くて暑くて仕方がない。冬の寒い時でも、風呂に入って一、二時間はタオル一枚ひっかけてゐるだけです。

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“位牌の裏にその人の生前の官職等を彫る事は如何でせうか。

“之はいゝ悪いって事よりも全く無駄な事です。こんな事をしたって何にもなりません。神様は公平だからその人の気持の持ち様と、罪穢れの量によって、ちゃんと決めて下さるんです。生前の官職なんて何の足しにもならず、却って反対になる位です。

“養子に行った次男が死亡致しました。実家で祀ってやりたいと存じますが、この次男の弟妹の位牌より上位で宜しいでせうか。

“えゝ、宜しいです。同じ兄弟として普通に祀ればいゝです。

“私の娘とその弟が死にました。弟は長男ですがどちらを上にすべきでせう。

“姉さんの方を上にすべきです。何でもかんでも男の方を上にするといふのは封建思想の遺物です。

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“笑ひ上戸、笑ひ中気は狸の霊でせうか。又、泣き上戸、泣き中気は如何なるものでございませうか。

“笑ひ上戸、笑ひ中気は狸の霊です。又、狸だけではなくて、狸のついた死霊が憑る場合もありますがね。泣き上戸、泣き中気も霊的なもので、死ぬ時に悲観して始終泣いてゐた霊が憑いてゐるのです。

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“蝦子(エビコ)といって、生れる時「エビ」の様に曲って生れて来る赤坊がありますが、何故でせうか。

“ありますよ。お爺さん、お婆さんの生れ変りですね。赤坊で「オギャア」と生れた時、老人の様な顔をしてゐて、暫らく経つ中にすっかり治って行くのがありますが、こんなのがそうですね。前世の爺さん婆さんの形がそのまゝ未だ残ってる訳ですね。

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“御浄霊によりまして、その病気が霊的か、体的かを見分ける明瞭な方法はございませうか。

“之は病気によっては、はっきり判るけれども、はっきり判らない病気もある。私にも最初から判る場合と、暫く経たなければ判らない場合とあります。又、体的と霊的と一緒になってゐる場合もありますしね。こんな場合もあるから、之は知っておかねばなりませんね。肺病でね、最初は体的なたゞの浄化で、だんだん霊的になって来る事があります。これは体が弱って来たゝめに血が少くなって、それで霊が憑り易くなるためです。精神病、癲癇、小児麻痺などは頭から霊的として殆ど間違ひありません。唯、小児麻痺で、片方の足だけ動かないなんて言ふ場合には体的な為による事がありますがね。肺病には霊的のものと、体的のものと、霊的と体的と一緒になったのとあります。胃や腸の病気には霊的のは少いですね。それから、婦人病には霊的のが多くて、多くは生霊ですね。霊にも人間霊と動物霊とありますしいろいろです。まあ経験とその人の霊感の働きによって見分ける事ですね。

“癲癇には薬毒のためのものはありませんでせうか。

“ありません。ただ癲癇に似たものはあります。後頭部に薬毒の固結があって、その為に痙攣(ケイレン)するんですよ。之は治りいゝですね。

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“人相学上短命と言はれた病人が、御浄霊により救はれた場合、その人の寿命は矢張り短いのでせうか。

“だから、私は本に書いたでせう。「この信仰は寿命を延ばす事が出来るから大したもんだ」って。之は他にはありませんよ。全く、之は大変な事なんです。唯ね、こういふ事は知っておかなければならない。一度、もう全然駄目だと言はれた人がこちらによって生き延びた場合、その人の命は前のものと違ふんです。私有財産ではなくなるんです。神様が必要があって寿命を延ばされたんだから、神様の御役に立つ仕事をしないといけない。この様にして救はれた人が、又金儲けだとか何だとかいゝ加減な事をやり始めると、その人はきっと駄目になります。以前に鉱山をやってゐた人で、心臓が駄目になって死にかけた時御浄霊ですっかりよくなった。すると、又鉱山の方に夢中になり始めたので、治してやった人がいろいろ言ひきかせたけれどもどうしても聞き容れない。その中に直ぐ又死んでしまったといふ事がありましたがね。之は大切な事です。

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“健康時に於ける排尿の回数、及び排尿量はどれ位が普通でせうか。

“之は決ってゐませんよ。医学では一日何ガロンとか言ふんでせうがね。湯水をうんと飲んだ時には沢山出るし、汗をうんとかいた時にはとても少い、之はまあ常識的な事ですがね。で、特に多いのと特に少いのとはいけないですね。

“一日二、三回とかいふのがありますが――

“それはいけないですね。そういふのは必ず肥ります。それからこんな事は案外誰も気がつかないんですね、女学生に限ってふとってるでしょ。ぶくぶく豚みたいにね。それでゐて体は弱いんですが、この訳は学校に行ってる時に小便を我慢する、之が重なって段々尿量を少くする、之が体中を廻って一番酷く集るのは矢張り腎臓の所ですね。之が腎臓を圧迫するために余剰尿が体中に行ってふとるんです。固ぶとりなので一寸健康さうに見えますが実は危険ですね。――

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“死ぬ時には霊が脱出する訳でございますが、二、三日前に霊が出てしまう事はありませうか。

“ありますよ。二、三日前どころか、一週間も前から抜ける事があります。すると、空とぼけた事を言ふ様になりますよ。之は本霊が抜けて副霊が物を言ふんです。こうなれば大抵死にます。稀には生き返る事もありますがね。こうなってからでも暫くの間は霊線が繋ってますが、よく玉の緒が切れると言ひますね、霊線が切れてしまったらおしまひですが、まだ繋ってゐる場合には、御浄霊によって体の曇りが除れるので、又本霊が戻って生き返る事があるんです。

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“六十七才の男子数年前より視力が鈍り始め、今では全く見えなくなって居ります。朝、眼の覚めた時には掌の筋まで見えるのですが、すぐにボーとなって全く見えなくなります。治るものでございませうか。

“この人の眼は綺麗でしょ?  之はね、眼の裏に毒が段々溜ったんですよ。簡単に治るものですがね。眼薬をつけてゐるでせうから一寸時間がかゝるけど治るには治ります。大体頭をよくやるんですね。殊にこういふ所をね。(御手で天庭、眉毛の上、脳天、後頭部を御示しになられる)目ヤニは出てるんでしょ?出てれば治りますよ。御浄霊もよく奥へ通る様な気持でやるんですね。

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“癩病は霊的に如何なる意味がありませうか、又御浄霊で治りませうか。

“癩病は霊的ではありませんよ、薬毒です。薬毒が何代も続くと癩病になるんで、之は治りますよ。昔、私は癩病の娘を治しましたがね。この娘は馬鹿みたいでね、とても顔なんか汚らしかったが、之が結婚しましたよ。あゝいったものはとても治りがいゝんですよ。梅毒なんかも簡単なもんです。梅毒は簡単に治るなんてあんまり言ふと、却って道徳的に悪いかも知れませんがね。(笑声)

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“物を浄めるのによく塩を撒きますが、之はどんな意味でせうか。

“塩は物を洗ふ時に使ふと綺麗になるので、これから来たんでせうが、そんなに深い意味はありませんよ。まあ、海の水ってのはいかなるものも浄化して、その力の強烈なものですからね、こんな事からも来たのかも知れません。人糞でも海中へ流し込めば、それでもう浄まってしまいますからね。

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“仏教では七月十日に御寺詣りをすると、七万六千日分の御詣りをした事になると申しますが、之はどんな因縁がございませうか。

“之は少し馬鹿々々しい事ですね。一年が三百六十日、十年が三千六百日、百年が三万六千日、すると、七月十日に一回御詣りすれば一生御詣りしなくていゝ事になります。こんな馬鹿げた事はありませんよ。矢張り毎日とか毎年とか御詣りするから本当なんです。浅草の観音様に一日御詣りしたから、今度浅草へ行ってそばを通っても、もう御詣りしないってのは変ですよ。第一、御寺がもたないじゃないですか、御賽銭がなくて。(笑声)

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“霊媒は霊のエーテルの濃度が濃いとの御言葉でございますが、霊のエーテルの濃度とは何の事でせうか。

“この濃度ってのはつまり霊力の濃いうすいを言ふんです。執着や何かの濃いのは曇りだけど、之と違って霊の濃いうすいが非常にあるんですよ。人間でも印象の強い、迫力のある人は霊が濃いし、ゐてもゐなくても判らぬ様な、迫力のない人は霊がうすいんです。然し、どっちがいゝ悪いって事は言へませんがね。この特に霊の濃い人から霊がそれを貰ふんですね。すると霊に力がついて活動出来る様になる。之が霊媒の役目ですね。西洋の事ですが、一尺平方位の窓があってね、仮に私なら私が「私の祖先に会ひたい」と言ふとね、その祖先が窓から顔を出すんですが、それが誰にも見えるんです。この霊媒なんかは非常に霊力が強いんですね。(こゝで、ロンドンタイムズ社長、ノースクリフ卿の御話、御光話録第二号参照)このノースクリフ卿なんてのもそれだけの事をやるんだから霊力が強いんですね。

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“私の村は井戸の少い所で、現在では水の出なくなった井戸が沢山ございます。この井戸の所有者は稲荷の信者ですが、この度その娘が入信致しました。御浄霊により井戸水は出る様になりませうか。又水が出ます様に、光明如来様に御願ひしても宜しいでせうか。

“えゝ、何にしろ、皆が仕合せになる事なら何でも御願ひしていゝですよ。この御願ひの仕方といっても、思ふ事を言って御願ひすればいゝんで、何も特別にやり方がある訳ではありませんよ。――之は水が出る様になります。信者が多くなれば水が出る様になる訳です。水を使ふのは人間だから、いゝ人間が多くなれば御恵みを下さるんです。どうしても悪い人間の多い時は思ふ様には行きません。

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“先日、私の教導所で御神体の例祭を致しました際、夜八時、御祭終了と同時に停電になりました所、御軸にはっきりと観音様の御姿が御現れになり、私は有難く拝ませて頂きました。之は如何なる意味でせうか。

“意味がありますよ。之はこういふ奇蹟を、観音様が態々見せて下さるんです。その御軸は、光明如来様の「おかけじ」でせう?  えゝ、だから文字でも御姿を御見せ下さるといふ事を御知らせ下さって、人間をより信じさせて下さる訳です。人間て奴はなかなか信じないからね、神様は御手数がかゝるんだけど仕方がない。

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“私は昨年入信致しましたが、家では二十年来明神、不動様を祀って居ります。今後如何致すべきでせうか。

“之はね、一、二年そのまゝにしておいて、それから御祀りをして御帰りを願ふんですよ。その時には今迄の御守護の御礼を申し上げてね。今度、光明如来様の御守護を頂く事になったからどうぞ御帰り下さい、といって、そのあとその御宮や御札を焼いてしまえばいゝんです。之は、光明如来様を御祀りすると同時にやってもいゝんですが、中には執着のある神様があるから、御帰り願ってもその家に執着が残ってる事がある訳です。大体一、二年そのまゝおいておけば、御光によってその執着がとれますからね、それからやった方が穏かでいゝですね。

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“左脚膝関節が不自由で歩行困難な者がございますが、如何でせうか。

“之はね、手術をしなければ完全に治りますよ。手術して筋なんかを切ってあれば何とも言へませんが、手術してなければ必ず元通りに治ります。リヨウマチか関節炎で固めたんでせうね。治りますがその代り相当永くかゝりますね。膝の場合、膝の裏が主ですからね、それをよく心得てやんなさい。膝の裏を押せば痛い所があります。

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“私は木工業と農業とを兼ねてやって居りますが、木工業に成功する見込がありますでせうか。(爆笑)

“之はね、信仰に入ってよく御願ひすればね、どちらかいゝ方に決めて下さいますよ。一体迷ってゐる時には、焦らずに御任せしてゐると、或時期が来れば、どうしてもそうしなくてはならない様な事になって来ますからね、そういふ風にすればいゝんです。

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“五十才の女、半年程前に扇風機をかけ乍ら寝たため、以来体の自由がきかなくなりハリ、灸、電気等の療法を試みましたが何ら効なく愈々悪化して居ります。之は如何でせうか。

“扇風機のためにね、よくこういふ事がありますよ。体が不自由どころか死ぬ事もありますよ。先にね、大阪の方の芸者が夏あんまり蒸し暑いもんだから股の下に扇風機を入れて股に風を通し乍ら(笑声)寝てしまってその翌日死んでしまったのがありました。この人は最初に扇風機をかけた部分に御浄霊するんですね。まあ、いはゞその部分が一部だけ死んだんですね。それから後にやったハリ、灸、電気なんかゞとても悪くしてゐる。電気ってのは非常な毒素があってね、電熱なんかも余り長くかけてはいけない訳です。どこでやった実験でしたかね、いろいろ試験した結果、電気が一番人体に悪いって事が出てましたがね。……人間の体は局部的にいろんな事をするのが悪いんですね。局部的に氷で冷すのなんかそこの活動が止るから最も悪い。そしてこの人だって放っておいたらもうとっくによくなってゐたでせうが、あとでいろいろ療治をしたからこんなになってしまったんです。今では扇風機の障害よりか後の方の祟りですね。之はすっかり治りますよ。

又、こういふ事は考慮に入れておく事が必要ですね。例へば或病気が医療で治りますね、治るんだけどそのために初めの病気よりもっと悪い病気を体に入れる事になる。つまり病気保存法って訳ですね。私がまだ治療時代の頃、横浜の方の病院へ頼まれて行った事があるんですが、患者は大学生でしたが危篤なんです。聞いてみると、最初入院した時には猛烈な腸カタルで、高熱のため頭を冷やしたんださうです。二十日間ぶっ通しに冷やし続けたって言ふんですが、それをやってる中に腸の方は治ったが、今度は頭が麻痺し始めたんです。食慾が全然なく、始終嘔吐感があるんですね。食べないから尚更頭が朦朧として来たんです。すると今度は医者は「脳が悪い」と言ひ始めたさうです。そこへ私が行った訳ですがね。私がいろいろ説明したんですが、親類の者が集って相談して結局医者に委せるといふ方が勝って、私は仕方なしに帰りましたがね。その人は三日経って死にました。実際あんなのは殆ど殺人ですね。こういふ事は幾等もあるんですよ。

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“私は昨年或る女と関係致しましたが、この御教へを知って以来自分の行動が恐ろしくなり、妻子にも申訳なくその女ときっぱり縁を切りたいと思ひますが、女は私に縋りついて離さうと致しません。如何すべきでせうか。(笑声)

“いや、これは笑ひ事ではありませんよ。こんな事は世間に沢山あるんです。然し、之は無理にこの女と別れなくてもいゝですよ。こういふ気持になったのは本当の気持になったんですからね、之でいゝんです。あとは御委せすれば、光明如来様がよくやって下さいますよ。その代り直ぐにって事は難しいですね。どうしても二、三年から四、五年はかゝるでせう。(笑声)私なんかも経験がありますがね。(笑声)神様は実に上手にやって下さいますよ。無理にやるといろんな悲劇が起り易いもんでね。然し、信仰もそれ位の御利益がなくては甲斐がないと思ふんですよ。

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“御神体の御祀りについて、イ、床、或は床なき場合の「八足台」の必要の有無。

“八足台ってのは神道で用ゐるんですが、光明如来様は何でも構ひません。  まああんまり御粗末でなければ何でもいゝですね。何もない時はあの花台ね、花いけの台でもいゝんです。

“ロ、生魚、洗米、塩等の正式の御供への仕方。

“之は神道では、御神饌が塩や水や洗米といふ事になってるんですが、光明如来様はそういふものは要りませんよ。光明如来様は人間の御姿なんですから、人間の食べるものを御供へするのがいゝんです。生米に水なんていふのは龍神の食べるものです。今迄の「仏」の間は神様は龍神が多かった、神様は大抵龍神になって居られましたからね。それで御供へもそういふものだったんです。これからはこういふものを上げるのはいけないですよ。魚なんかもあっさり焼いたのが一番いゝですね。牛豚だけはよした方がいゝ。野菜は煮たのがいゝですよ。今に新しく御祀りの形式を作る積りですが、まあそれまでは適当にやってればいゝでせう。

“ハ、床の間が数ケ所にある場合、大光明如来、光明如来、雲上観音等の御軸はどの様な順序で御祀り致したら宜しいでせうか。

“大光明如来、之が一番高い処ですね。次が、光明如来、それから御姿ですね。すべて文字が上ですよ。但し御神体の場合を言ってるんですがね。文字は霊、絵は体ですから。

“ニ、御開眼を頂いた観音像、大黒様等はどの様に祀らせて頂いたら宜しいでせうか。

“床の間の御軸の前に御祀りして、観音様は真中、大黒様は一寸向って右に台をしておくのがいゝんです。狭い床の間では臨機応変にやっていゝですが、まあ之が本当ですね。

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“屋根裏利用の部屋の場合、その屋根裏は天井が低く、床の間を作る事が出来ませんが、如何致すべきでせうか。

“この屋根裏に何もない場合は、その下の床の間に御神体を御祀りしても差支へありませんが、大抵物置位には使ひますからね。物置に使ってゐる場合には下の床の間には御祀りしない方がいゝんです。無論、屋根裏には御祀り出来ないですよ。そこは物置きですからね。すべて床の間でも物を置いてはいけない。唯花いけ、香炉等は飾りだからいゝですがね、物を置くと物置になるからいけない。だからまあ、下に御神体でない文字をかけるんですね、そしてね、その人の信仰次第でちゃんと屋根裏のない家に住む事が出来る様になります。

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“私は首から上に特に汗をかき、食事の時、目上の人と会ふ時、湯から上った時等発汗が甚しいのですが、之は何故でせうか。

“これは病的ですね。首から上に毒が多いんですよ。その浄化なんです。よく、腋の下に非常に冷汗をかいたり、一寸した事で大変汗の出る人がありますが、之はとてもいゝんですよ。だから「汗っかき」は健康ですね。局部的に例へば腰や胸からだけうんと汗の出る人がありますが、之はそこの所に毒が多いんですね。――この人なんか脳溢血を免れますね。頭だけ汗をかく人って随分あるもんですよ。痔の出血ね、あれなんか頭から下って出血する人も沢山あるんですよ。

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“四十六才の女、一昨年より肥満し始め、非常に疲れ易く、息切れが激しく心臓弁膜症と診断されました。十二月末より御浄霊を頂き御蔭で大変楽にはなりましたが、尚頭が重く耳鳴りが続き今でも寝て御浄霊をうける状態です。今後如何にしたら早く治りませうか。

“御浄霊を続けてればよくなりますよ。特に腎臓ですね。つまり小便が体中に溜ったんですからね。心臓弁膜症ってのは大抵この毒が心臓を圧迫してるんだし、息切れってのは心臓と肺が圧迫されるためそうなるんですからね。そして急にそういふ水気――浮腫ですね、之が起ると肺の抵抗力がないから特に苦しいんですよ。(こゝで、女学生の固ぶとりに就て御話あり。本号参照)そして浄霊は腎臓、腰、背中、それからこういふのは腹が大きいから腹と胸を軽くやる様にして気永にやれば治りますよ。小便が溜るから腎臓を圧迫する、圧迫するから溜る、全く「イタチゴッコ」ですからね。そして腎臓が圧迫されるから腹膜になるんですよ。だから誰でも腹膜が大なり小なり悪いですね。まあ、腹膜が悪くない人ってのは十人に一人もないですね。小便には薬毒がありますからね、とても悪いんですよ。角力(スモウ)取りなんか殆どそれですよ。だから力士で五十才以上まで生きるのは殆どないでしょ。大抵四十台で死にますね、あれは今言った「小便ぶとり」ですからね、穢いもんですよ。――それから、人間は皮膚に大いに感謝しなければいけないですよ。女でも綺麗な肌をしてふとってるのがゐますがね、あの皮膚のどこかゞ破れたりなんかしてゐようものなら、臭くて汚なくて仕様がないですよ。(笑声)だから、体を完全に蔽って、臭味も何も隠す皮膚の役目って言ったら大したもんですよ。(笑声)

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“私の娘(十九才)は一昨年七月に御浄霊を受けて居りましたが、その後御祀りにも行かず御浄霊も受けず、家内の者が御浄霊を受けるのさへも止めようと致します。如何致すべきでせうか。

“はゝあ、変な霊が憑いたんですね。之はね、矢張り御母さんが沢山人助けをして徳を積むんですね。御母さんがよくなって浄まれば、親子は霊線が繋ってゐるから、それによって娘さんもよくなります。先づ御自分が徳を積む事です。之によってその魂が光りますから、その光が娘さんに及んで、邪魔してる霊は次第に萎縮して遂には離れてしまひます。すべて一家の中で或者が反対してゐる場合でもそれでいゝんですよ。

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“本年私は大麦、小麦を全部無肥料栽培致しましたが、現在色は黄色く褪せて、やせて伸びも悪く、村人はさんざん悪口を言ひます。如何致すべきでせうか。

“これはよくある事ですね。例へばね、酒を飲んで威勢のいゝ人は、酒をやめるとぼんやりして元気がなくなってしまひますね。煙草もそうですね。之と同じ事で、つまり肥料中毒になってゐる訳です。然し、こんなのでも収穫前になるとぐんぐん伸びて来て、よその所よりも沢山とれる事もあるんです。私の所に沢山そういふ報告が来てますからね、大丈夫ですよ。そして時々御浄霊するんですね。余り肥料中毒のひどい所は一年位は減収する事もありますが、まあ滅多にないですね。こういふのは心配で夜も眠れないでせうが、収穫時になるとどんどん育って来て、よく稔りますからね、心配したもんではないですよ。

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“私は作業中眼が眩み、暫く横になってゐると治ります。何故でせうか。

“之は首の周りに毒があるんですね。特に右側の延髄がひどいから、そこをよく御浄霊すれば治りますよ。それから額に毒のある人は、之が又「目まひ」の原因になる事があります。之は額に手を当てゝみれば熱があるから判ります。こゝが冷たくなれば大丈夫です。

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“今度、私の家で近所との交際上、総供養の儀式をやってくれと頼まれて居ります。その式には、阿弥陀如来の掛軸をかける事になって居りますが、光明如来様の御軸を一時はづさせて頂いて式をしても宜しいでせうか。

“光明如来様の前でやった方が、供養される方も喜ぶんですがねえ。光明如来様は日、阿弥陀如来様は月、日と月程違ふんですからね、そこをよく説明して上げたらいゝ。それでも判らなければ断ればいゝですね。掛け換へるのは面白くない。断るよりほかに仕方がないですよ、道に外れますからね。丁度、電燈を消して、蝋燭をとぼす様なもんですよ。

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“私は四才の頃より静脈血管腫で悩んで居りますが、昨秋入信以来御浄霊を頂いて居りますがなかなか治りません。今迄、切開は致しませんでしたが、いろいろ医療を加へ、以前にはマグネシュウム注射の為全身が腫れて半年程動けなかった事があります。之は霊的でせうか、又治りませうか。

“之は霊的ではないでせうね。いろんな事をやって一生懸命治らない様にしてゐたんですからね、治るにも時間がかゝりますよ。之なんか放っておけば、とっくの昔に腫れが膿んで、膿が出てすっかり治ってましたよ。これなんですよ。大問題は。人類を救ふといふ一番の眼目は之ですよ。医学は、唯固めるだけならいゝけど、命まで固めてしまひますからね。何れは何とか判らせねばならないんですが、なかなか難しいですよ、之は。丁度間違った戦争を止めさせる様なもんでね。あの戦争中に、「この戦争は間違ってゐるから止めろ」なんて言ったら、一遍に弾圧をくって牢獄にでもぶちこまれたに相違ないんです。何でも間違った事を一生懸命やってる時に、本当の事をやるのは難しいもんですよ。然し、之は人間がやってるんじゃない、神様がやって居られるんだからね。だんだん霊界が昼になるに従って浄化力が強くなりますからね。この間の注射禍なんかもその表れで、今に医者の方で「之ではいかん」といふ事になりますからね。それから徹底的に宣伝をやるんですね。まあ、戦争で言へば、終戦になってから「平和」を唱へる様なもんです。(笑声)何事も時期ですよ。

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“親類の者が三年前に私の家の屋敷蛇を殺して以来不幸が続き、四年間に四人の病人が出ました。日蓮宗の行者にみて貰った所、蛇の怨みの為と判り、蛇を祀りましたら病人は出なくなりました。今後如何に致すべきでせうか。

“この蛇は御先祖ですからね。御先祖を殺したから怒ったんです。もう祀ったんだから、そのまゝずっと続けたらいゝですよ。この人の信仰が或程度まで行ったら、それを処分していゝんですがね。で、毎朝、光明如来様に御詣りする時、先に殺した蛇――殺したといふと言霊が悪いから、先に霊界行きになった御先祖の龍神――蛇ってより龍神といった方がいゝ、何でも言霊のいゝ方がいゝですからね――御先祖の龍神を一日も早く人間に生れ変らせて頂けます様に、と御願ひするんですね。すると人間に生れ変るのがずっと早いんです。まあ、光明如来様を御祀りしてから三年はそのまゝにしておいて、三年も経ったら処分していゝですよ。

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“先月二十五日、私宅に光明如来様を御祀り致しましたが、その頃から観音様の御話を致しますと体が非常に重苦しくなります。以前、私は稲荷やハッカイ様を信仰してゐた事があります。如何なる訳でせうか。

“之は稲荷さんの霊か、ハッカイさんの霊か、それとも祖先で之を信仰してゐた人が気に入らなくてそうするのか、どっちかですね。之は何もしなくていゝ。何もしなくて、光明如来様に御詣りして祝詞や御讃歌を上げてゐる中に、だんだん先方が判って来ますからね。先方が救はれて気持よくなるから、こっちも気持よくなって重苦しくなんてなくなりますよ。又ね、霊が聞く場合もあるんです。その人に憑って祝詞や結構な御話を聞く場合もあるから、あながちその人の信仰を止めようとする――と許りは言へませんね。高級な霊になると、霊そのまゝで聞けますが、大抵八衢以下の霊は人間に憑り、人間の耳を通さねば聞けないんです。だから、こゝでもね、こゝに来てゐる人よりずっと多くの霊が聞いてるんですよ。この話を聞きたいと思ふとね、幾らも聞きたがってる霊のゐる中から代表者が憑って聞いて、それを聞けなかった霊に「こんな話をした」と言って話すんですよ。すると、そういふのを聞いて有難がり、改心して自分の子孫や縁故のある者に働きかけるんですよ。だから発展するんです。だから例へば今こゝに百人居るとしたら、五百人も千人もの霊が聞いてゐる事になる訳です。

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“この子(三才)の両親は、光明如来様を御祀りしてある家に間借して居りますが、この子の兄は御浄霊を受けながら死亡致しました所、父親の子に対する執着が強かった為か、死亡した翌年の兄の命日にこの子は生れました。この子の踝(クルブシ)が腫れ医師はカリエスと申しますが、兄と何か霊的に関係はございませうか。

“命日にね。その兄さんが生れて来たんでせう。子が死んだ時親が余り執着すると、子供の死んだ年に生れるとか、翌くる年の命日に又その子が生れて来る――といふ事がよくありますよ。この足の腫れはカリエスではありません。普通のおできですね。この子は注射をやったんぢゃないですか?

“はあ、致しました。

“注射するとよく足に腫物が出来ますよ。御浄霊で治ります。

(光話六号  昭和二十四年四月二十三日)