此病気は声を使ふ人に多いので、最初、顎下腺から扁桃腺附近に膿が溜り、漸次深部へ拡大し、咽喉部に迄移行するので、其為に声が嗄(カ)れるのであります。
段々進むに従って、食物を嚥(ノ)むのにも困難になり、水も飲めなくなって、衰弱して仆れるのであります。ちょうど喉へおデキが出来て、そして、其『おデキ』の頭へ物が触れるやうに痛むのであります。
之は本療法によれば順調に治ります。
然し余り衰弱し過ぎてゐるのは困難ですが、「歩ける位の程度」だったら必ず治るんであります。
軽症で一ケ月、重症で三ケ月位で全治致します。
(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)