御 垂 示 録 (第十三号)

九月一日

之は信仰には関係ないが、大体米国の一番の失態というのは、中共をして中国を侵略させたという事です。之は何かというと、蒋介石の方の援助を止(ヤ)めたのです。援助を止(ヤ)めたという事は、余りに蒋介石の方の政府が腐敗し切つていた。いくら米国が金や武器を与えても、それを中共に売るのですから、それでは反つて逆効果になりますからして止めたのです。そこで米国のトルーマン政府が米国の将校――幹部を蒋介石の方に入り込ませて急所々々をそれに握らせれば良いのです。そうすると蒋介石の方でもそんな悪い事をする者は無くなるから、もつとガッチリするから、そこで中共もそんな事をする隙はないのです。それを怠つたのです。それで中共が国民政府を台湾に押込めたのです。それが米国の一番の失態です。若し中共の方が支那を占領しなくて相変らず端の方に引込んで居たら、第三次戦争なんか起る筈はないのです。兎に角第三次戦争が起る可能性というのは、中共が支那をやつた之が第一です。だからアジヤの不安――北鮮を手に入れて南鮮に行つた朝鮮の動乱も、結局中共に支那を占領された結果です。それさえ無ければ、中共も何うする事も出来ないのです。それを此間の講演でマッカーサーが衝いたのです。私は先にもマッカーサーを褒めましたが、やつぱり偉いです。だから先にマッカーサーがあゝいつた罷免をされた因(モト)というのは、満洲爆撃がいけないというので、トルーマン政府は罷免したわけです。ですから満洲爆撃は私は大いに賛成しましたが、あの時が一番良かつたのです。満洲爆撃をやれば中共は一ぺんに参ります。それを蛇の生殺しにしたのです。ですから今以つて停戦会談とか、何時迄もやつてます。そうして協定が結ばれるとか平和になるとか言つてますが、そんな事はない。あれはソ連の消耗戦術です。あれで米国は非常に金を使つてます。だから今にも停戦協定が見えそうになつて、グラグラと引繰返つている。そこが見えそうなものですが、米国の偉い人達は見えないで居る。日本だつて安閑としては居られない。米国が日本を大いに援助しますが、援助するという事は朝鮮問題の為です。朝鮮問題の為という事は、みんな中共が朝鮮を占領した為です。朝鮮を占領したという事は、一つの大きな尻拭いになつている。それでソ連の計画というのは、今樺太に非常な軍備をして、飛行機なんか随分来ているらしいですが、愈々と言えば日本を北海道から侵略する予定です。そうすると第三次戦争になる。処が今第三次戦争になると、未だ軍備が足りないのです。米国に勝たないのです。そこで米国と同じになればやる積りです。五カ年計画なんかでドンドン増やしてます。軍隊の数はそれは多いです。ソ連と中共と合せれば大変な数になります。只武器です。それから色々な生産、石油とか石炭とかですが、未だ米国に追附かないからそれが追附き次第、第三次戦争が始る――のではなくて始めるのです。その最初として日本侵略をします。今の処では日本侵略の口実もないし、第三次戦争になつても勝目がないというので引込んで居るが、その時の用意にやつつけれる丈に弱らせて置かなければならないから、共産主義を使つて軍備はいけないとか、日本を弱らせるべくしたのです。之は日本に生まれた日本人型をしたソ連人なのです。そうしてそれを増やしているが、それには学校の先生が一番良いですから、学校の先生に働きかけている。大学の先生なんかに非常に赤が多くなつてます。そうして生徒に吹込んで、此間の様に色んな赤い手段をやつているわけです。で、破防法は政府でそれを防ぐ為にやつたのですが、それを日本人で反対する人が随分沢山あるのです。反対する人は皆ソ連の利益を図つている人です。処がそれが自分には分らないというのは、霊的に言うとソ連の龍神の親玉の赤龍黒龍――その眷族が何億と居りますから、それが全部に憑るのです。日本の人口の半数以上に憑つているでしよう。それがみんな色んな理窟をつけて思わせるのです。そんな様な意味ですから、いずれは第三次戦争は起るのです。で、起ると共に世界的大破壊が起るのです。その大破壊をする為に原子爆弾というのを神様が作つてあるのです。だからあの位、破壊するのに早く簡単にぶち壊す物は無いのですから、神様はうまい物を作つたものです。ですから結局そういう意味を頭に入れて、そうして之からを見ていくと段々分ります。戦争ばかりでなく、病気も戦争も凡て浄化ですから、そういつた浄化作用が段々強くなつて行きます。世界の大掃除です。大浄化作用が行われるわけで、今の処ジリジリと行つているわけです。

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それから日々新聞に出ましたが、敦煌(トンコウ)の絵を出しましたから見られますから、それ丈知らせて置きます。之は世界一としてありますが、確かに世界一でしよう。今世界に三枚ありますが、その内で此処のが一番良いのです。四枚あつたのが、一枚はドイツで戦災で焼けてます。それから正倉院にあるそうですが、小さい切れ端だそうです。

「みんな大谷さんが持つて来たのでしようか」

そうです。

「博物館にあるのも――」

博物館のは何うですか――。

「敦煌というのは何処で御座いますか」

西蔵(チベツト)と支那の丁度中間です。

「筆者は誰でしようか」

分りません。大抵は仏画なのですが、風俗画というのは珍しいのです。風俗画というのは無いのです。

「日本に三点ありますので――」

正倉院のは問題にならないから二つでしよう。で、博物館のは男で、此処のは女ですが、両方並べると、恋人同志が逢う絵を画いたのです。だから離れ離れというのは本当は面白く無いのです。

「博物館にあるのより値打がありますので――」

女だからです。女が値打があるのです。浮世絵と言つても、男の浮世絵なんて無い。「湯女」だつて女が並んで居るから良いが、あれが野郎が並んで居たら駄目です。男とは倍位違うでしよう。然し博物館では買手があろうとは思わなかつた。処で、米国に行こうとしたのですが、その前にメシヤ教は美術館を拵えたというので一ぺん話をしようというので持つて来た。私の処に来なければ無論米国に行つたのです。私は何んでも彼んでも買おうと買つたのです。ですから私は国家に対して大変な功績をしたのです。米国にやらずに済んだのですから――。

「埋めてあつたので皺が寄つたのでしようか。尤も千何百年も前ですから――」 

兎に角あれ丈に保存されたという事です。何時か見た事があるが、壁画ですから壁土を剥がして来たので、それを合わせてやつと顔の形をしている位ですが、持主は大変な大自慢なのです。

「此処にあるという事が又評判になります」

評判になりますよ。

「博物館にあるのと同じ時に画いたのでしようか」

そうです。やつぱり神様がやつているのです。

「無論国宝になりますので――」

無論なります。

「博物館のはなつているのでしようか」

どうですか。なつているでしよう。

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「此間文化財保護委員会の外郭団体に天理教で三百万円出したから、メシヤ教は五百万円出して呉れと――」

天理教が三百万ならメシヤ教は三十万で良いです。

「百年教の天理教よりメシヤ教を大きく見ているのでしよう」

ですから買被つているのです。

「ですから代議士をこちらからも三人位は出したいと思つて居りますが――」

然し、買被らないで、小さくして置いて良いです。私は成丈小いさく小いさくしているのが方針です。そうすると大きくなつて行くのです。大きく見せると小さくなつて行くのです。逆効果です。ですから私は成丈小さく小さくしているのです。で、人のやる事はこつちでやる必要はないのです。政府でやれば良い。然し斯ういう美術館は誰もやらないからやつたのです。

「非常なプラスでしたが、然し相当に嫉妬心を持つているのもあります」

そうです。それは全部が良いという事はない。こつちを一番憎んでいるのは邪神です。人を救うとか世の中を良くするという事はけしからん野郎だ。何んとかしてやつつけなければならないと、それが今迄のこつちの問題だつたのです。

「然し邪神ばかりでなく、正神もありますから」

そう、正神の顔をしているのもありますから――。邪神というものは決して悪を標榜していません。皆善です。それで皆一杯喰うのです。それは大きい邪神程善です。医学と同じです。医は仁術なりと言つて――ですから私の本に書いてあるでしよう。悪を善と信じて行う悪が一番恐ろしいと、ですから理窟をつけて尤もらしくしますが、非常に良い様に見えて結局は悪なのです。それが邪神のやり方です。

「その事で一番上手(ウマ)いのは共産党で――」

そうです。然し一番上手いのは医学です。之は一番です。兎に角医学が邪神の一番成功したものです。それを今度は「文明の創造」ですつかり書いてあります。九分九厘と一厘というのはそういうわけです。医学というのは人間の生命を握るのですから、医学に全部生命を握られているのです。それを私が離そうとしているのです。九分九厘を一厘で引繰返そうとするのです。二千年以上かゝつて斯うしたのですが、それを一ぺんにして引繰返すのですから、驚天動地の場面でしよう。その小手調べとして「⇒結核信仰療法」をやつているのです。その内に「⇒文明の創造」をやるのです。文明の創造を世界中に行渡らせて、それから世界の大破壊となるわけです。病人もありますし、それは大変なものです。そうして、何うしてもメシヤ教に縋らなければ助からないという事になるのです。ですから余程大きな腹を持つていないと呑込めないわけです。之は大本教のお筆先にもあります。「世界始つて以来ない仕組であるから、余程大きな器(ウツワ)でないと分り兼ねが致さんぞよ」とあります。

「最近大本教の教義を調べて居ります」

お筆先を読んで御覧なさい。お筆先丈です。

「批判は別として、誰が書いたのか良く纏めてあります」

出口王仁三郎という人です。

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「話は違いますが、下関の或村の有士が只で田地を貸与え、無肥料栽培でやつてみろと言いまして――」

面白いですが、やつぱり二、三年辛抱してやつて呉れゝば良いですが、最初の年なんかは肥毒の為に非常に劣るから、それでよく中止なんかするが――。

「自然農法は各地とも良好の様で御座います」

そうでしよう。肥毒が抜けるに従つて年々良くなります。

「今迄の様な不安は無い様で御座居ます」

そうでしよう。そうして有肥の方は逆に虫害なんかが非常に多くなつて来ました。今年は新しい虫が出来た様です。螟虫と言うのですが、あゝいつたものが非常に多くなつて来ました。それから硫安が非常に滞貨して困つてます。売れないのです。

「南洋方面には出ないのでしようか」

東洋の各方面でも余つて来たのです。

「三カ月位前の新聞では台湾に非常に出している様な――」

それは未だ相当出てますが、広川さんは硫安に反対の方です。それから今尿素というのを拵えてます。

「やつぱり人糞は悪いとは思つていないので――」

何しろ何百年何千年そういつた迷信にかゝつているのですから、一挙に覆えすという事は大変なものです。むしろそういうのが増えているという事は素晴しいものです。

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「十九年に入信の三十二才の男。六月十五日に憑霊状態となり、其後支部の月並祭の帰りに、日蓮の様な様子で『前に明主様から御救い戴き、天国に行かして戴き御礼を申し上げて下さい』と言い『御救い戴いたが、明主様より赦すという御言葉がないから霊界で働けないから、是非赦すという御言葉を戴きたい』と――」

その人は何という人ですか。

「本杉一臣と申します」

一度聞いた事があります。憑つた時に、明主様に御願したら赦すと仰言つたからお取次する、と言つたら良いです。

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「三十五才の女。二十五年左乳房にしこりが出来、単純性癌と――」

そうすると複雑性癌もあるのかな。

「手術を致し左腋下の淋巴腺を摘出し、レントゲンにて火傷を致し、呼吸困難となりました。後レントゲンにて第五脊椎骨に癌があるとて小牛の脳下垂体を移植して居ります。四月に主人と共に入信致し御浄霊を戴いて居ります。浄化激しく、移植の個所に激痛があります。六月頃より再浄化を戴き、熱が高くコツプ半分の鼻血にて胸のつかえは良くなりました。親族中に汽車にて即死等の者が御座いますが、之は霊的に関係が御座いましようか」

霊的に関係ありません。それは医学の被害者です。

「脊椎に癌が出来ているのでしようか。御浄霊の個所は何処を――」

それは分らない。私が医者なら分るが――自分で手術したなら分るが、大体腋の下の淋巴腺を取つたのでしよう。それが非常に悪いのです。よく乳癌の手術であれを取りますが、あれを取つた者は大抵駄目になります。人に依ると腕がとても腫れます。先に私は随分やつた事があるが、怖いですよ。急所というのは、痛みとか麻痺したとか固つたとか、そこに薬毒があるので、それが急所でそれを取れば結局熱と痛み、そういつたものは無くなります。そうすれば生命には差支えないです。それが溶け方が遅いと――薬なら薬の量が多いとかすると溶け方が遅いから、熱が出たり色々するから衰弱するが、此の状態をみると食欲やそういう事に影響しない様だから、生命丈は良いと思いますが、然し確実に言う事は出来ません。何の位何ういう薬を入れたものか分らないから、ですから今よりも浄化が酷くなければ助ります。それからもう一つ体内の不具者にしたその為に、筋が吊るとか色んなそういつた事は死ぬ迄あるでしよう。新規に拵え直すより仕様がありません。然しそれも慣れるに従つて或程度は緩和するものです。浄霊してから何の位になりますか。

「四月よりさせて戴いて居ります」

今衰弱のような傾向はありませんか。

「大変痩せて居ります」

元から痩せてますか。

「前より痩せて居ります。意識ははつきりして居り、最近は食べたいと言つて居ります」

それは良いです。もう少しやつてみるのです。で、段々はつきり分つて来ます。二回目は何処の手術をしたのですか。

「右足太股の外側に移植して居ります」

入れたのなら出すのです。

「手術をして出しますので――」

身体がもつと快復してから出すのです。然し、それは薬毒の熱丈で衰弱の原因にはなりません。只薬毒の為の痛みと熱が何の程度迄あるかです。相当消毒薬を使つたでしようから――。それで入れたという事はいずれ出せば良いのです。先に出した事があります。骨を入れたのですが、骨を出したらちやんと歩ける様になりました。ですから医者が骨を入れて動かない様にしたのです。

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「二十才の男子。話をした後身体がだるくなります。言語を発しない時は何んでもありません」

熱が出るのでしよう。喋ると身体に熱が出るのです。

「御浄霊は――」

首の廻りです。

「霊的の関係は御座いませんでしようか」

ないでしよう。つまり今度の病気は薬毒の関係です。何んでも病気は薬毒と思つて居れば間違ないです。

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「四十才の男子、睾丸炎にて水が溜り、右が特に大きくなつて居ります。医師は結核性睾丸炎だから手術しなければいけないと言いますが、家族は全部入信して居り本人は反対して居ります」

薬毒が睾丸に溜つて来るのですから、根気良く浄霊してやれば治ります。只薬毒が何の薬毒かという事をよく聞いてみれば分ります。先に注射したとか手術したとか、その薬毒です。

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「先祖の墓の傍にある桜の木が大きくなり、根が墓をかゝえる様になつておりますが、伐りまして――」

伐つたら良いでしよう。

「当主は長い間胃が悪く、勿論薬毒と思いますが、墓との関係は――」

それは関係ありません。薬毒です。

「木を伐つて取りました方が――」

そうです。墓の方は取つてはいけませんよ。墓が主なのですから――。

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「よく就寝中に鼠とかに押えられるという事が御座いますが、何ういう関係で御座いましようか」

霊です。大抵霊が乗るのです。

「それは悪い意味で御座いましようか」

悪い意味です。

「邪魔するという様な――」

例えば若い女に非常に恋している――それが生霊の場合もあるし、死んでからそつと其処に乗る場合もあります。

「それではあんまり気持が悪くはないのでは――」

それが惚れている男なら良いですが、嫌つている男なら何うしますか。むしろ嫌つている男の方が多いのです。

「婦人で、静岡県浜松を通ると往きか復りに貧血状態になる者が居ります」 

其処に死霊が居て、其人に関係のある死霊で、死んで居て其人が通る時に憑くのです。そういう時に祝詞を奏げてやると良いです。

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「分家をした場合に先祖代々の墓は如何致しましたら――」

先祖代々の墓は作るよりないではないですか。墓がないのですか。

「高垣先生が亡くなられまして、先祖代々の墓はありませんので――」

それは可笑しいな。其処の家の先祖代々の墓に祀れば良いのですが――。

「分家なので――」

分家でも構いません。

「先祖代々の墓と先祖代々の霊と書くのは、どちらが正しいので御座いますか」 

霊の方が正しいのです。墓では、只墓の説明だから、霊の方が正しいです。霊でないと先は来られないです。

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「兎ツ口で口蓋破裂して居り、生まれて三日目に兎ツ口は縫いましたが、口蓋破裂は御浄霊で治るものでしようか」

すつかりは難かしいが或る程度迄はいきます。

「只今七つになりますが、発音が上手く出ませんので、学校に行くのに困るからそれ迄にと――」

それ迄にはいかないでしよう。おまけに手術をして居れば――。

「縫いました丈で中は何も致して居りません」

中は何うなつてますか。

「中が三角になつて何も無くなつて居ります」

すつかりは難かしいでしよう。然し話や何かに差支えのない位に迄は治ります。それは霊の方は治りますから、体が霊の通りになるか何うかという事です。或程度はなりますが、そういう意味ですから――。

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「葬儀の時に青竹を切りその上に籠をつけ、又龍神の恰好をした物をつけて墓迄持つて行き、立てます。竹は女竹を使いますが、竹から根が出て筍が出ました。何かのお知らせでしようか」

何んでもないです。竹を其処にさすなら根が出るし、根が出れば筍が出ますよ。

「切つた竹から根が出るという事は――」

よくあります。竹の垣なんかに根が出る事があります。

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「結核患者の衰弱に関し御浄霊は一週間に一回と――」

再浄化の場合ですよ。

「各所に痛みが出て参りまして――」

痛み丈を取るのはやつても良いです。然し結核患者が痛むというのは、何処が痛むのですか。

「胸とか――」

胸は肋間神経痛で、結核とは関係ないです。

「肋間神経痛と考えまして宜敷いので御座いますか」

肋間神経痛なのです。肋間は上つ側で結核は中です。

「苦痛を訴えまして――」

軽い苦痛は我慢させて、辛いと言うの丈やつてやると良いです。

「御言葉を戴きましてよりその通りにさせて戴いて居りますが、多少の熱と苦痛が伴いましたが、三時間位御神書を拝読させて戴きました処、最近は食欲も二杯宛位出て居ります」

それは非常に結構です。御神書を読むという事は極く良いです。

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「三十八才の女、下痢にて肛門の辺りが痛み――」

つまり痔でしよう。

「医師は大腸カタルと――」

下痢はそうですが、肛門が痛むのなら痔でしよう。

「廻りで御座います。御浄霊で下の方に下り、然し肛門より出なくなり、膣の方から薬とか色んな物が絶えず出て居ります。足は伸す事も坐る事も横に寝る事も出来なくなりましたが、御守護により肛門より少し宛便が出ました。然しそれも再び出なくなり、十日程前からお尻と肛門の廻りに痛みを感じ、膣に腫れが出て居ります。腫れの為に肛門は塞がつて居ります」

頭をやつてますか。色々毒が出るのは頭です。頭と、下を浄霊する。股を浄霊するには股を少し開かせて上に向つて霊が行く様にするのです。そうするとずつと効きます。それは肛門と陰部の間にオデキみたいなものが出来て穴が開いている。それで肛門に行く物がこつちに行く。それを塞がなければならない。だから肛門と陰門の間を狙つて霊を通すのです。そうすると早く治ります。それから頭です。大体後頭部――其処を浄霊する。そうすると治ります。大したものではない。

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「信者が海水浴に行きます場合に御守様は家に御預けして行つて宜敷いものでしようか」

自分の家にですか、それは感心しません。更衣場があるでしよう。その上に釘でもあるでしようから、其処に掛けて置けば良い。そういう場合は釘が一番良いです。或いは掛茶屋か何処かに行つて、釘のある処を探して、御守だからお粗末になると困るからと言つて掛ける様にすると良い。

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文明の創造で一番初めに、薬を飲み始めた処を書いてありますが、つまり原始時代に人間が段々増えるにつれて食物が足りなくなるので、山野にある物を何んでも取つて食べた。それから虫類とか貝類を取つて食べ、それに中毒をして痛むとか――苦しみ、それを治したい為に色んな草の葉や何かを考え出して、それで浄化を止(ト)めたわけです。それが薬の始りです。それで一番色んな薬を発見して――要するに薬物というものを、一つの完成というか、させたのが盤古氏という人です。漢方薬の元祖です。それが素晴しく薬物を進歩させたのです。

「原始時代に身体が悪くなると、擦つて治したからクスリという言葉が出たという事で御座いますが――」

そういう事もあるでしよう。

「ユダヤ人は現在も薬を飲んで居ないという事を聞きましたが――」

そうでしよう。

「一方ユダヤの隠謀としての、薬を飲ませて世界人類を亡すという事との関係は何の様な事で御座いますか」

ユダヤ人には色んな種族があつて、そうして非常に信仰が強い種族があるのですが、之はユダヤ人の正統らしいです。薬を飲ませたのは、邪神――神様です。そういうのを私は書いてます。それは、薬を何故飲ませたかというと人間を弱らせなければ物質文化は発達しなかつた。それで弱らせる為に神様は毒を薬の様に思わせて、それで人間に飲ませた。それで観音様は薬師如来となつて薬は飲めと瞞したのです。お釈迦さんも薬草彙本を説いて飲ませたのです。

「エスキモー人は薬を飲まないし、病気にならないそうです」

それはそうでしよう。

「ユダヤ人が意識的にやつたという事はありませんので――」

そうです。

「盤古神王は伏羲より前でしようか。伏羲神農と書いて、それを薬の神様と――」

漢方の先生の処に行くと――髭を生やしたあれが神農さんです。神の王という事です。

「武内文書によると、盤古神王が支那で一番古いとありますが、その儘受取つて――」

そうです。

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「人口二千人位の村で検便をした処が、虫が居ないのは殆どなかつたそうですが、六人の信者さんには虫が居なかつたそうです」

面白いな。書いて出して下さい。それに就いて此次の新聞に出しましたが、虫が湧くという事はゴミ溜かクソ溜なんだから、人間の腹の中がゴミ溜やクソ溜と同様になつている。それで虫が湧くのだ。一体ゴミ溜やクソ溜というのは何だというと、それは薬が古くなつたものだ。だから薬を飲まない様にして浄霊で掃除すれば、虫というものは湧かない。と、之は今度出します。

「医者も不思議だと言つて居ります」

それは斯う(御浄霊)やつてゴミ溜を掃除しているからです

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「七カ月の赤ん坊で御座いますが、真中の指と薬指が附いて居りますが、何かの関係が御座いましようか」

よくあります。前の世の関係です。

「御浄霊で治りますでしようか」

それは分りません。

「医師は手術したら良いだろうと言います」

くつ附き方は何ういう風にですか。

「節からで御座います」

そうすると指の形はしているのですか。やつぱり、それは人間が鳥になつて、鳥から人間に生まれ変つた。ですから、もつと沢山くつ附いているのがあります。それは切離した方が良いか、浄霊の方が良いか、どつちとも言えないです。然し浄霊で治る筈です。段々離れていつて治る筈です。

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「以前洗濯場でありました処を台所にしましたが、今年は油虫が多いのですが、霊界が救われていない関係で御座いましようか」

そうでもないでしよう。以前は洗濯場ですか。然し油虫は今年でしよう。そうすると洗濯場とは関係ないではないですか。大した事はないです。他に原因があります。油虫は台所から湧くのですか。良く台所を調べて綺麗にすれば無くなるでしよう。それは何処かに湧く様な汚(キタナ)い処か何かあるのです。良く掃除すれば大丈夫です。

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「白蟻が湧くのは其家の衰退の兆で御座いますか」

霊界が曇つているのです。ウドンゲの花と同じ様なものです。

「信仰に熱心になりますと消えますでしようか」

光明如来様をお祀りすれば良くなります。

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「よく狐霊に飜弄される者がありますが、根本は薬毒が多くて霊が曇つている関係で御座いましようか」

そうです。

「御浄霊致しますと、悪い処に来ると手が止るという者で御座いますが、最近狐霊が出まして御守護御願致してありますが、狐霊のいたずらで御座いましようか」

いたずらというわけではないが、よく病気の分る人があります。それは狐霊でも幾つもあります。それで狐霊というのは、一つ狐霊が憑いていないで、色んなおかわりが入りますから、そういうのはそういつた良い狐霊を追出して、他の狐霊が入る。強いやつが入ります。そういう事があります。

「結局御浄霊で良くするより御座いませんので――」

其人の曇が取れゝば悪い狐霊は憑けなくなります。

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「犬がじやれつき御神体に――」

座敷に置いた犬ですか。

「隣の時計屋で犬と猫を飼つて居り、奥さんについて来た犬がじやれつき、殆ど分らない程ですが『来』の字にかゝつております」

隣の時計屋の人が犬を連れて来たというわけですか。其犬は座敷に住んでいる犬ですか。

「座敷に住んで居ります」

それは、見て気が附かない位ですか。

「左様で御座います」

気が附かない位ならそれで良いですが、良くお詫して浄めれば良いです。それから此次は犬を一緒に連れて来ない様にという事をよく言つて、そうして若しか連れて来た時は、犬丈遠慮して貰いたいと頼むのです。大体犬は座敷に上るという事は嘘です。法に外れているのです。犬というのは、土間に居るのですから、土間に置く可きです。然も神様をお祀りしてある処に四足を入れるという事は大変な御無礼です。信者というものは気がゆるんでいるのです。神様に対する尊敬心を忘れているか、ゆるんでいるかしているのです。だから隙があるわけです。

「同じ時計屋で、同業者の関係がありますので、時々見えます為に心配して居ります。明主様に御伺いして来るからと、一時お外しして参りました」

飛んでもないです。その考え方というのが何うかしている。それは一日も一刻も早く御神体を――離せないとか、仕舞えないとか、という観念がなくてはいけないのです。それを御無礼とかなんて言うのは全然問題になりません。若しそう思つたら、其処の家に何か囲いを竹か何かで作つて、犬を連れて来た時は其処に入れる。さもなければ犬を連れて来たら断つたらどうですか。私の処は神様をお祀りしてあるので御無礼があつては困るからと言うのが当然です。それで承知しなかつたら絶交すれば良いのです。その位の信念がなければ本当に信仰に入つているのではない。あなたもそういう事は良く言い聞かせなさい。そういう事は肝腎な事だから、しつかりしなければいけない。

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「父は初め若松家に養子に入り、子供一人出来まして妻が亡くなり、子供を連れて元の鈴木家に帰りそこで母と一緒になり、兄妹二人あります。その姉が若松家の相続人で――」

それが元の人と出来たのですか。

「左様で御座います。私の姉になりますが、廃嫡の様にして嫁に行き亡くなりましたので、事実上若松家は断絶となつて居ります。之は再興すべきで御座いましようか」

再興という事はあなたの方で再興するのですか。出来れば結構ですが、然し無理にやる事もありません。出来る順序があればやつて結構です。喜びます。それからあなたの方で祀つてやるという事も結構です。然し何うしてもしなければならないと言つて、あなたの方で色んな苦労したりする必要はありません。

「現在非常な不便な処に墓地がありますので、移転したいと思いますが――」 

鈴木家の墓地ですか。

「若松家と両方あります。それを近くに移し――」

その近くの町ですか。遠くはないのですか。

「遠くは御座いません。その場合に土葬で御座いますが、骨を一つ々々持つて来る可きでしようか。只手続丈で宜敷いでしようか」

手続丈で良いでしよう。何年位経つてますか。

「若松家は絶えたのは知りませんが、母は三十五年で御座います」

三十五年では、骨を持つて来た方が良いです。百年以内丈は移動した方が良いでしよう。それ以上は要りません。

「墓は十幾つかありますが、その儘土に埋めまして――」

移動するならその儘で良いでしよう。

「鈴木家先祖代々、若松家先祖代々と致して整理しまして――」

それは良いです。

「その場合縦と横とはどちらに埋めた方が宜敷いでしようか」

それはどつちでも同じ事です。横の方が良いでしよう。縦なら深く掘らなければならないから――。

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「御浄霊でゲツプが激しく出ますが、胃腸が悪いという事はないものでしようか」

其処の処の霊が曇つているからで、曇がガスになつて出るのです。ですから溶け易くなるのです。よくゲツプが出て痰が出るという人がありますが、それは霊の方が出て、後から体が出るのです。あれは大抵な人は出ます。私なんかも出ます。酷く凝つた時なんか出ます。

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「信者さんの家で奇形児が生まれ、右半分の上顎も鼻の穴もなく、上顎の表面に穴らしいものがあります。乳が吸えないので一週間位で死ぬかと思つて居りました処、段々育つて参りました。医師は手術すれば治ると言いますが、その意思は御座いません。先の子供が生まれる時に、生まれ悪(ニク)かつたので、機械で鼻をつまんで出して死んで居ります。御浄霊で或程度迄良くなりますでしようか」

未だ生まれて間がないから或程度迄は治るでしよう。完全には何うか分らないが、差支えない程度は治るでしよう。それは赤ん坊の生まれ変りです。赤ん坊が間もなく生まれ変るという事はよくあります。それは、赤ん坊が亡くなると、親の執着で、死んで残念だとか早く子供が欲しいだとかというその執着で、霊界で安住が出来ない内に生まれ変つて来るのです。ですからそういうのは、怪我の儘治らないうちに生まれ変つて来たのです。

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「三十三カ日の初参りの場合に光明如来様には如何致しましたら宜敷いのでしようか」

何ういう風にと言つて――氏神さんに行くのでしよう。ですから光明如来様に御礼して、之から氏神さんに御礼に参りますからと、一寸お断りすれば良い。産土さんはそういう係ですから、一応区役所に届ける様なもので、一応御礼に行かなければならないものです。

  (垂十三号  昭和二十七年九月二十五日)