未知の世界

吾々が生を保ち、呼吸しつつある処の此世界は物質界であり、第一世界であるが、人の死するや、霊界なる未知の世界-即ち第二世界の人間となるのである。此未知の世界は眼に見えず捕捉する能はず、無と何等異らざる世界なるが故に、一片の説明や文字の羅列等では到底信じ得られない事である。然るに実は霊界は真の無に非ずして確固たる実在である以上、何等かの形式によって現象に表はれなくてはならない筈である。否人事百般古今東西到る処に、大中小、微に入り細に渉って表現されてゐるが、但だそれが人間に感受され得ないといふだけである。

此事は既成文化の教育が、霊に対しあまりに無関心であったが為で、それは夜の世界であったからである。何となれば夜の暗さは漸く月光に映し出され得る程度に過ぎないが、昼間の太陽の光は全般的に、瞬間的に一切が明々白々に知り得るからである。然るに、逾よ近き将来に於ては未知の世界は有知の世界となり、月光世界は太陽世界即ち大光明世界となるのである。其結果一切の秘密も偽りも誤謬も、白日下に暴露されるのである。此意味に於て先づ私によって既存医学の誤謬発見となったのである。

(天国の福音 昭和二十二年二月五日)