喘息

喘息は医学上原因不明で治癒最も困難とされてゐる。又医学は喘息に二種あるとしてゐる。一は心臓性喘息、一は気管支性喘息といふ。即ち前者は発作的で、発作の際激しい呼吸困難を来し、重症に及べば呼吸切迫殆んど死の直前を想はしむるものがある。後者は強烈頻繁なる咳嗽に苦しみ、不眠、食欲不振、呼吸困難等痛苦甚しいのである。そうして多くは周期的で、冬季又は夏季に一ヶ月又は二ヶ月位に限るといふのもあり、重症は二六時中不定期的に苦しむのである。発作の場合、医療は多く注射によって一時的苦痛を除去するが、之は著効はあるが、或時間の経過によって再発する。従而又注射をするといふ事を繰返す結果、漸次悪化し、時間は短縮され、甚だしきは一日二三十本位注射を行ふ事になり、注射の中毒によって昏倒人事不省になる者さへある。近来医学に於てはその原因を迷走神経の異常などといひ手術を行ふが、之は全然見当違である。

喘息の原因は、私の発見によれば心臓性喘息は横隔膜の下辺を主とし、肩部、腎臓部、胸部、腹膜、鼠蹊部、其他の溜結毒素が浄化液体化し、それが肺臓内に浸潤する場合、肺膜の厚い人か、又は喀痰濃度の場合、肺自身が吸収せんとするその運動の為の呼吸困難である。故に発作の場合吐痰すれば軽快になるにみても明かである。

次に、気管支性喘息は、強烈なる咳嗽によって濃度の喀痰を吸引する為で、頻繁なる咳嗽は喀痰多量による為である。本医術によれば相当の時日を要するが、何れも完全に治癒するのである。

(天国の福音 昭和二十二年二月五日)