憂欝症及び麻痺

憂欝症の原因として最も多いのは頸部及び肩の凝りである。殊に面白いのは嬰幼児の場合である。之は常に機嫌悪く憤(ムズ)かるが、医学では全然判らない。よく虫気の為などといひ虫下しや禁厭(マジナイ)などを行ふが、之等は迷信にすぎないのである。私の経験によれば大部分は肩の凝りからである。嬰児のくせに肩の凝るとは不思議に思ふが事実である。何となれば肩の凝りを解消するや、忽ち機嫌が治り普通状態になるからである。其他頭脳の一部又は全部に浄化熱がある事もあり、霊的原因による事もある。

麻痺は種々あるが、最も多いのは脚気で、之は脚気の項に譲る事にする。其他の麻痺としては手指、及び足指、足の甲が多いが、之は主に注射の薬毒である。又手術に因る予後、其局部に長年月に渉り麻痺が続く事があるが、之は自然に治癒する。中風の麻痺はその項目で説明する。

(天国の福音 昭和二十二年二月五日)