中村氏、真山氏との御対談(二) スターリンは地獄に落ちている

真山氏 先程のお話に、キリストにお会いになられたそうですが、それはキリストが喋るという事は分りますのですか……。

明主様 よく分ります。自分で名乗って来るのです。

真山氏 外国人の場合は言語上の問題がありますが……。

明主様 それは日本語になるのです。霊界で飜訳する係があるのです。それは現界と同じです。

真山氏 そうすれば誰でも喋れるわけですね。歴史上の人物などにお会いになられた事は……。

明主様 あります。併し必要がないと憑れません。

中村氏 今の霊のそれは教祖であるから来るのですか……。

明主様 そうです。私が助けたからです。

真山氏 キリストの他には。色々お会いになりましたか……。

明主様 ええ。面白い話があります。スターリンが地獄のドン底に落ちて、非常に苦しんでいたのです。処がさっきの話では、スターリンがやっと地獄の下から少し上ったそうです。

真山氏 どういう処から改心したのですか……。

明主様 今迄自分は間違っていた、非常に悪い事をしたというのです。それで地獄のドン底に落ちたのです。その地獄のドン底というのは、キリスト教では煉獄、仏教で言う最底地獄、神道で言う根底の国で、光がなく真暗で、光も熱もなく、それは大変なものです。どんな者でも改心します。私は地獄のそういった霊を幾度も救ってやりました。スターリンは難かしいだろうと思っていたのです。これは、私が静岡の、四、五年前に留置所に入った時にそういった連中をみんな呼んだのです。それは生霊といって生きた人を呼べるのです。それでスターリンを呼んで共産主義の間違っている事を色々言ったが、どうしても駄目だったのです。毛沢東などは素直に言う事を聞きました。

真山氏 毛沢東は今、現存の人間ですね、もう死んでますか……。

明主様 神秘ですね。

真山氏 死んでますか。そういう話があるのですが……。

明主様 危ぶないですね。

真山氏 断言は出来ないですか。生きているか死んでいるかは……。

明主様 断言はできないです。

真山氏 戦時中の東条英機にはお会いにはなりませんか。

明主様 東条英機としては話さないが、やはり大変な意味があります。それは今言えませんが、とに角善悪というものは人間には分らないです。つまり、凡て世界は神様が経綸しているのですから、戦争も平和も一切は神様の経綸によって出るのです。

(昭和二十九年七月二十八日)