中村氏、真山氏との御対談(一) 私は人を救う“人”を作る

真山氏 こうやれば(手を翳す)よいという事は。どういうところから御分りになられたのでしょうか。神の御告げとか、インスピレーションとかでございますか。

明主様 勿論そうです。神様が一種の霊気をくれて、此処から出すというように漠然と考えていたのですが、その内にはっきりして来たのです。というのは、神様が色んな事によって教えてくれたのです。それで今は、こういう事を言うと誤解されるのですが、私は神様だか人間だか分らないです。奇蹟-不思議な事ばかりが毎日あります。

真山氏 そういたしますと、不断は別にどうという事はなく、病人に対坐した時に一種霊妙なものが体に漲ぎるというものでしょうか。それとも不断のままで。

明主様 最初は何か、そういうふうでした。処が数年前からお腹に光の玉があるということが分ったのです。これは見る人もあります。それで、こうやる場合に、これ(光の玉)から手を通じて出るのです。それは私がやる場合ですが、弟子がやる場合もこうやりますが、やはり此処(掌)から光が出るのを見る人は沢山あります。

真山氏 それはどんなものでございましょうか。

明主様 白、黄、黄金、とあります。それが多く子供が見るのです。

中村氏 純真な者がというわけですね。

明主様 そうです。つまり、無心と言うか、潜在意識がないから、反って信じられます。それは十二になる子ですが、まだ続いています。

真山氏 それでは、こうやるのは我々では駄目なわけですね。

明主様 誰でもよいのです。それでなければ信者はできません。

真山氏 それでは皆さんそういう域に達して居られるわけですね。

明主様 域ではないので御守をかければそうなるのです。だから、あんまり話がうますぎるのです。

真山氏 そうですね。私等には一寸信じられません。そうしますと、今沢山の金をかけて、全国民が心配しています東大病院に入院しております原爆患者ですが、このお話をお聞きになってでございますが、お出かけになって、自分で一つ手がけてごらんになりたいという御考えは……。

明主様 私はもっと重要な事があるから、個人的に救うという、そういう事は勿体ないです。それよりか私は今、これから何万人を救う人間を作るのです。

真山氏 併し、何人かの人達が非常に困っているのでございますが、そういう御考えは…。

明主様 持ってます。助けてやりたいとはおもいます。併し、そうかといって、事情が許さなければ仕方がないです。つまり私は、そういった人を救う「人」を作る仕事です。

(昭和二十九年七月二十一日)