中村氏、真山氏との御対談(一) 世の中に薬はあるか

真山氏 併し、薬などは体質に合うとか合わないとか言いますが……。

明主様 大体薬という物は世の中には一つもないのです。薬と称している物はみんな毒なのです。というのは、私は病気というものは浄化作用と言ってます。それは体の中にあってはならない物を排除する作用です。排除するための痛みとか熱で、熱というのは溶かす作用です。その苦痛を病気と称するのです。ですから、病気というのは体の一つの掃除の作用で結構なものなのです。だから私は病気に感謝しなければいけないと言ってます。

真山氏 病気になれというわけですね。偶には……。

明主様 たまにはではない。大いになった方がよいのです。ですから、風邪をなる丈引けと言うのです。ですから、私の方の信者はおかげでやっと風邪を引きましたと言うのです。それで風邪を引きさえすれば結核などは起りゃしないです。風邪を引かないように止めるから結核になるのです。そうでしょう。風邪というのは毒の掃除ですから、掃除の起った場合に、むしろ余計掃除をした方が余計毒は取れます。掃除ができます。今はその掃除を止めて固めるのです。ですから医者は治るということは言わないので、固めると言います。

中村氏 今話がありましたが、原爆の放射能を受けた人は……。

明主様 原爆は、何もしなくても放っておけば治ります。

真山氏 治りますか。

明主様 治ります。医学の方で色んなことをやる、それによって死ぬのです。ですから医学というのは有害無益な存在です。

真山氏 そうすると、救世教は医学排斥論というわけですね。

明主様 ではなく、もっと強い絶対廃止論です。医学が無くなったら、人間はどの位幸福になるか分らないです。

中村氏 内臓疾患はそうとしまして、外科疾患の場合は如何でしょうか。

明主様 と言っても、因はその人に霊的曇りがあるからです。又外傷した処で直ぐに治ります。それは私の方で発行している新聞を読めば分ります。これを説明するにはなかなか骨なのです。というのは、あなた方が普通の頭ならよいですが、科学迷信、医学迷信に固まっているからです。

真山氏 いや………しかし……。

明主様 それなら、私が言う説を直ぐ受入れられますか。そうはゆかないでしょう。併し受入れても疑問が起って、不思議で変におもえてしようがないでしょう。

(昭和二十九年七月二十一日)