日置昌一氏との御対談 米国を救うのは世界革命の第一歩

明主様 世界を救うのです。いま論文を書いている。これだけは話したって分らないからよすが、共産主義はスターリンの死を契機として、だんだん没落して来る。それは割合に早い。それでは米国はどうか。米国の資本主義は、あれはまたなくなる。共産主義にあらず、資本主義にあらずという、そういう新しい思想が生れる。

日置氏 本当の自由主義思想ですね。

明主様 そう、つまり、いままで右か左に片寄った。片寄るということは左が縦、右は横。そこで、これを組合せなければならない。その組合せる時期にまだ来てないが、組合せて、はじめて本当の大思想が生れるわけだ。それが生れて、はじめて世界国家ができる。それこそ戦争のない平和な、病気、貧乏、争いはなくなる世界で、わたしの方のバッジはそれを象徴したわけだ。これをわたしの方では伊都能売思想といっている。イズノメとは『五三』とも書くが『五』は即ち火、『三』は水、これが、世界の思想の中心になるという意味で、これからまず米国に働きかける予定になっている。というのは、とにかく今日、世界の覇権は米国が握っている、だから米国にそういう思想を打ち樹てるということが根本で『アメリカを救う』という本も、そのごく第一歩だ。

日置氏 結局、米国を救うことは、日本を救うことになるという寸法で……。

明主様 また、世界を救うことになる。そこでは米国は横の国、横の中心になる。日本は縦の中心になっている。だから両方結ばなければならない。それをいろいろ学問的にやってみると、はっきり出てくる。まあ、ひと口にいうと世界革命だが、世界革命でも、精神的な革命だね。

日置氏 どうもありがとうございました。

(サンデー毎日 昭和二十八年六月七日号)