日置昌一氏との御対談 宿命と運命は別もの

日置氏 教祖さんは、運命ということをどうお考えですか。

明主様 人間には、宿命と運命と両方ある。よくこれを一緒にするが、これは大変違う。宿命はもう動かすことはできない。運命というのは宿命の中に運命という一つのワクがあるんだね。運命の方は下にいても上へ上ることもある、上にいても下に下ることもある。運がよくなることは出来る。つまり自分の与えられた最高に行くわけだ。しかし宿命というのはそうでない、天皇陛下の次に皇太子が出来る。これは宿命だ。それから人間で一番悪いのは、あせりだ、あせるから無理をする。一番心得べきことだ。大事なことは急所を発見する能力だ。いかなるものでも、どっかに急所が一つある。今の政治家など急所を知らない、だから、余計なことをしてしまう。

日置氏 鳩山さんに一度聞かせなければ。(笑声)もう遅いけれど。

明主様 鳩山さんが韮山から出てきて自由党でまごまごしている時に、少しあせりすぎた。あれでかえって、あの人の価値を下げたよ。それから広川弘禅もあせった。 

(昭和二十七年十月二十五日)