日置昌一氏との御対談 関東震災の予言と奇蹟の体験

明主様 大本教に入って神様があるということが分った。なんで分ったかというと、奇蹟が、すばらしい奇蹟が--これはどうしようもない。私が疑がったりすると、これでもか、これでもかと出てくる。

日置氏 どういうような奇蹟ですか。

明主様 沢山あるがね。お筆先に「今に東京が火の海となる」ということがある。それを私は信じて、京橋の大鋸町(オガチョウ)に当時五、六万円の二階家があったのを三万六千円で売って、大森へ引越した。これが大正十年、それから二年経って大正十二年に、すっかり大鋸町(オガチョウ)辺は焼けてしまった。これが最初。その他に私の本にいろいろ書いてあるが、大本教に入って、信仰をやっているうちに、だんだん神様が分ってきた。大正天皇がおかくれになる時だったが、暮に私は、神がかりになった。夜十二時くらいになると、ナンカ非常にいい気持になるんだ。変だと思ってたが、なにか、しゃべりたくなる。口から出て来て、とめることが出来ないのだ。そうすると、いろんな知りもしないことをしゃべる。大体それが日本の五十万年から前の歴史で、それを書きとめておこうというんで、家内に書かした。その時、私が何のために生れたか、何の仕事をせねばならぬかをすっかり言われた。嘘とは思えないくらい、実に理路整然としている。そして満州事変とか、日本が今日のようになるということを、すっかり言われた。天皇制がなくなるということも分ったけれど、その当時は言うわけにいかない。あの時分だからね。罫紙に二、四寸ぐらい書いたね、約三カ月、十二、一、二と……。

日置氏 ははァ、なるほど。

(昭和二十七年十月二十五日)