新春熱海炉辺談 神の絶対力あり

不当圧迫に堂々戦う

記者「大新聞にあれだけ悪意に満ちた報道をされるとたいがいのものはぺちゃんこになって潰れますが、本教の基盤の強さにはいささか驚きました」

大先生「驚くにはあたらない、不当なる圧迫や権謀術策に堂々と太刀打できるだけの周到なる用意があるからだ。その用意とはつまり神の絶対力である。なんぴともこの神の尊厳をも破壊することはできないので、従って我々には寸毫の邪悪のないことが明らかにならう。みじんの邪心なく実に淡々、川の流れのごとく虚偽のない真実の力をもってやっている。このことがみんなに判ればよいのだがまだそれだけに日本の智的水準は達していない。いかに偉大なる善事を施しても、一つ小さな欠点があるとそれを欠点の全部に偽装して他人を陥し入れようとするのが日本人のイヤな癖だ。こんな時代はまあ、あまり逆らわずに、順応主義でゆくのが賢明の策だと思う。ここ当分、堅実第一を信条としたい」

記者「ジャーナリズムの偽れる世論とはまさに逆比例して本教によって救はるゝ人々が、いかに多くなってきたかを最近の数字がもっとも具体的に立證していますが、これはいかなる訳でせう」

大先生「それは霊界の曇りが次第に解けてきたことを意味するものである。つまり神の御光りが以前より強くなった顕れだ。従って本教信者の浄霊力が強力になったわけである。いまの私の霊力は以前の何倍かに増している。また信徒の霊力もおそらく私の二十年前位の力となって現れていると思う、だから利かぬことは絶対ない。ことに現在は日本の浄化作用が非常に激しいだけに、霊力がそれだけ効果的な働きをすることは科学的にも十分に説明されている」〔記者註、本紙第四十二号所載、大先生論文「夜の終り近づけり」を特に参照されたし〕

記者「最近、日本の知識層でも平和日本の根底をつくるには絶対的に宗教心だという意見が強くなっているが、これについての御意見はいかがですか」

大先生「宗教心のない人間はダメだと私はいつも強調している通り、宗教こそ平和的な総ての基礎をつくるものと信じている。しかしこの宗教と雖も、いわゆる迷信邪教ではなんらの効力もない、無価値な宗教は信ずるだけムダだ。現在の日本には万人信頼のおける宗教は本教以外にない。観音力の絶対性、これより他にほんとうに救われる力はない。欧米はやはりキリストだと思う」

記者「本教の優位性を価値づける根拠は……」

大先生「現世利益にある。仏教などが唱える来世の利益は霊界と人間界をつなぐために或程度の必要はあるが、然しこんにちこの苦難に喘ぐ日本人全体を救う道は、この世を天国化することにある。もちろんこれは大変な事業であるが、私は日本人一人、一人が真に本教の真髄を究めるならさほどの難業とは思はない。私がいう『病、貧、争』のない世界とは換言すればこの世の天国化である。しかもこの三つのうち第一の病気をなくすることのみによって貧も、争も自らなくなることは敢えて多言を要しない、病が貧乏の原因だぐらいのことは誰も知っている。争もさうだ、戦争は一国の病的症状から起きるのである」

(昭和二十五年一月一日)