姙娠の場合、最も悩みとされてゐるのは悪阻であらう。此症状は今更説明の要のない程誰も知ってゐるが、重いのになると生命迄も危くなるので、仲々馬鹿にならないものである。此原因も医学では判ってゐないが、之は至極簡単な理由である。即ち子宮が膨張する場合邪魔してゐるものがある。それは臍部から胃にかけての毒素の溜結で、それが膨張の為、其排除作用が起る。之が悪阻であって、何よりも頻繁な嘔吐によってそれが排除されるのである。此毒素は然毒と薬毒とであって、出るだけ出て了えば完全に治るが、医学では原因も判らず、判っても出す方法がないから、気休め程度の手段か、堕胎させる以外方法はないのである。
〔浄霊箇所〕
臍部から胃にかけて
婦人病(文明の創造 昭和二十七年)