近視

萎縮腎の為、頭部に向って進行する毒素は、延髄附近にも固結するので、眼球に送血する血管が圧迫され、眼は貧血を発す事になる。つまり眼の栄養不足で、其為視力が弱り、遠方迄見得る力が足りない。之が近視眼の原因である。丁度衰弱した人に遠路を歩かせる様なものである。何よりも右の固結を溶解するに従って、近視眼は全治するに見て明かである。そうして近眼は、多く乱視を伴ふものである。

近眼は近来非常に多く、特に小学生に沢山あります。それは何故かといふと、体内にある毒素即ち主に天然痘の残存毒素が小学校へ入って頭を使ひ始めると、其為に頭脳に向って延髄附近に集溜し固まる結果、前述の如く眼の営養不良を来し近眼になるのであります。昔は近眼など殆んど無かったであらふと想ひます。尤も近代文明は活字の文明とも言ふべく、どうしても細い字を読まなくてはならない。それも別の原因をなしてゐるのは勿論であります。又、今日迄『天然痘の残存毒素』が判らぬ為に、近眼の原因も判らぬのは止むを得ない事であります。

眼は後の方をよく治療するのです。眼の悪い人に限り、眼の裏の方が非常に凝ってゐるもので此辺をよく浄化するのであります。固結さへ溶かせば容易に全治する。眼病の治療日数は、最初に於て言明する事は不可能でありますから、先づ一週間位治療し、其効果によって判断すべきであります。

〔浄霊箇所〕
後頭部、延髄附近、肩、肩胛骨と脊柱の間、腎臓