チフスは勿論伝染する。症状は腸部の発熱、頭痛、食欲減少等である。原因は黴菌が腸壁に繁殖穿孔するといふ。それは本当であると思ふ。腸チフスは、私は未だ治療した事はありません。何故なれば、あれは腸へ熱を持つのが最初ですが、其時治療すると速に熱は去(ナ)くなるから、腸チフスになるかも知れぬものでも、それで治ってしまうのであります。また、本当にチフスになったものなら、病院へ入らなければならないから、私の方へは来ない訳であります。
そうしてチフスには、パラチフスと普通のチフスとの二種あります。パラチフスは、軽症で発疹があるのです。チフスは熱が高いのが特徴で、四十度以上の熱が一週間以上も続く、そして倒れるのは腸出血の為であります。之の原因は、腸の内壁の粘膜に黴菌が繁殖して微小な孔を穿ける。其孔へ固形物が触れるから発熱し、重症になれば、穿孔が進んで出血するといふのであります。 此医学の説明は本当だと思ひます。
此病気は、発熱中、流動物で営養を摂り、安静にしてゐれば必ず治癒するのである。医療に於ても、無薬で、流動食のみで自然療法をしますが、此方法は確実で成績も良いのであります。
〔浄霊箇所〕
腹部、痛みのあるところ、発熱部
腸疾患(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)
チフス(医学試稿 昭和十四年)