寸鉄 (光新聞四十七号)

神様の爪の垢を上げますから煎じてお飲みなさい、お偉い方々よ

日本に政治家は一人もなし、但し政治屋はウヨウヨあり過ぎるよ

日本政治教科書には 政治家は喧嘩をする事、恋愛をする事、腕力を揮ふ事、出来るだけゴテつく事、人民など忘れる事等が書いてあるとさ

吉田さん、無理をするなと言ひ乍ら、無理を通そうとするとは、さては舌が二枚あるかな

七十幾歳の宰相、ヤンチャ坊やの如し、とすれば早く幼稚園へ入れるかな、神様の誰だ、片山さんを朴念仁などとは、失礼じゃないか、片山さん位温厚篤実な紳士はあるまいからね

野坂さん、よその旦那に叱られて、言訳やお詫びに一生懸命だとは、君は日本人をやめたかな

番頭さんが旦那から大叱言を頂戴して、ペコペコ頭を下げてゐる図である、モスコー対日本共産党

社会党愈々右の手を上げて目隠しをし、左の手で足を制えてこれから歩くんだとさ

(光新聞四十七号 昭和二十五年一月二十八日)