寸鉄 (光新聞四十五号)

紙屑新聞によって製造されるもの、即ちクズ人間ではある

あんまり世の中がゴミだらけだから神様が掃除を始めたのだよ、ゴミの中からマシなのをツマミ上げて信者にし、どうにも仕様のない奴はゴミ溜へ捨て、集めて焼いて灰にして、それでお仕舞

邪神軍共、空砲を打つ事打つ事、されど弾がないから安心なもんじゃよ、骨折損のくたびれ儲けで、お気の毒でも何でもない

ゴロツキ新聞は田舎だけだと思ったら、都の真中にもあるんだとは、本当と思えるよ

弾のない空砲屁の如し、チト臭いが我慢するよ

成程臭い筈だよ、屁のような事を屁理屈にして、ヘイ気で書くんだから今に大変だよ、ヘタばって屁古垂れて、ヘイヘイ言って屁っぴり腰で、ヘンな恰好で変テコな奴等が揃って謝りに来るんだらうけれど、そんなヘンな言訳には閉口するから、屁をかましてやるよ、ヘイ左様なら、ヘヘンどんなもんじゃい

学者は文字を売り、政治家は主義を売り、作家はエロを売り、新聞屋はデマを売り、○○は貞操を売るんだとすればみんな商品だね、サア入らっしゃい入らっしゃい

迷信を迷信する迷信を知らせる吾等を、迷信と思ふ迷信が本当の迷信であるんである

科学迷信、麻薬迷信、エロ文学迷信、自殺迷信、新聞迷信等々 世は正に迷信インフレ時代だね

迷信を迷信と思はない迷信家が、吾等を迷信とするので、その迷信を打破し彼等が迷信とみてゐたのは迷信でなかった事を悟らせ、今迄の迷信を投すて、迷信を悟らせ、今後迷信に陥らないやうに注意し、迷信を追放し、迷信のない社会を作るのが、吾等の迷信打破運動である。アアくたびれた

(光新聞四十五号 昭和二十五年一月十四日)