寸鉄 (光新聞三十九号)

神様にも愛されたいし、彼女にも愛されたいんだが、どっちにしましょうかと、大先生に伺いたい御仁も御座ろう

兜虫のように威張った奴が、バッタのようにペコペコして来るんだよ、虫ケラ共が

成程御光様は怖い筈だよ、モグラ族には

山椒は小粒でもピリリッと辛い、観音様の御本体は僅か一寸八分とすれば、観音様の新聞も小さいのはあたりまえなんだ、とはチト負惜しみかな

キリストは、天国は近づけりと言ったが、本教は天国を造るという、とすれば成程、誇大妄想教に違いないよ

本教は江戸で生れたんだから、先づ宗教界の助六なんだね

本教を何だ彼んだとアラ探しをするが、何にもないので、骨折り損の草臥れ儲けとは洵に以てお気の毒様でも何でもないよ

よく糞でも喰えねというが日本人は今まで糞を喰っていたんだよ、それを無肥料栽培で救ったのが本教なんだ、とすれば、ヘンどんなもんじゃいと言ってやりたいね

糞尿の臭気から救った宗教は昔から一つもあるまい、これは病貧争以外のおまけだよ

寄生虫の全滅、これだけでもノーベル賞の値打があるね

今にノーベル賞インフレ時代が来るよ、本教の事業が知れ渡ったら

(光新聞三十九号 昭和二十四年十二月十日)