著述編

自観叢書

霊界の存在

抑々、人間は何が為に此世に生れて来たものであらうか。此事を先づ認識せねばならない。それは神は地上経綸の目的たる理想世界を建設せんが為人間を造り、それぞれの使命を与へ、神の意図のままに活動させ給ふのである。原始時代から今日の如き絢爛たる文化時...
自観叢書

序文

此著は私が弍拾数年間に渉って探究し得た霊界の事象を、出来るだけ正確を期し書いたもので、勿論作為や誇張などは些かもないつもりである。抑々今日学問も人智も進歩したといふが、それは形而下の進歩であって、形而上の進歩は洵に遅々たるものである。文化の...
自観叢書

無肥栽培の報告を読んで

初めて無肥料栽培を実施した作物の、その殆んどは最初の数ケ月は、発育が悪く、茎も細く葉も黄色で、有肥の田畑と較べて頗る見劣りがする。といふ事は試作者の異口同音に唱える声で、中には夜も寝られない程心配する者さえあるといふ事実で、之に就て私は注意...
自観叢書

無肥料栽培

私は今無肥料栽培に就き解説するに当って先づ根本理論から説いてみるが、抑々土とは何ぞやと言ふことである。言ふ迄もなく人間生命を保持すべき最重要なる五穀野菜を生育すべく、造物主が造られたものに違ひない。従而土そのものゝ本質は神秘幽玄なるものであ...
自観叢書

序文

私によって提唱された無肥料栽培の理論ほど、読む者をして其あまりに異説に唖然とし、到底信じられないといふのが一般の観方である。事ほど左様に、農作物ばかりではない、人間自体が肥料中毒に罹ってしまってゐるのである。然し、私の唱える説であるが為、相...
自観叢書

結核と神霊科学

今日迄世に表はれた処の数多い所説は、例外なく宗教と科学は一致し難いものとされてゐた。処が私の言はんとするのは、宗教と科学は決して別個のものではなく、同一の線を歩むべきもので、将来或時期に到れば必ず一致すべき事を信ずるのである。然らばその一致...
自観叢書

結論

私は前項迄に結核の原因を説くと共に、医学的解釈の誤謬も充分説明した積りである。之を読んだ大抵の人は納得が行ったと思ふのであるが、今一層徹底しなければならない。以上説いた如く、医学の解釈と吾々のそれとはあまりの違ひさで、寧ろ全然反対といっても...
自観叢書

結核の原因

之から愈よ結核の説明にかかるが、今迄に述べた如く、寒冒といふ浄化作用停止を繰返す為、終に肺炎といふ猛烈な浄化作用を作り出した訳であるが、此肺炎と同様の浄化が至極緩慢に発生する、之が肺結核の初期病状である。曩に述べた如く感冒の浄化停止を行ひ、...
自観叢書

感冒と肺炎

前項の如く、寒冒は実に簡易な浄化作用であるから、人間は出来るだけ寒冒にかかるべきで、之ほど有効な衛生法はない。全く天の与えた唯一の健康法である。然るに今日迄の病理学に於ては反対の解釈である。即ち凡ゆる疾患の前奏曲が寒冒として恐れられてゐる。...
自観叢書

結核は治る 感冒

之を説くに当って、本会からいえば霊体両面に渉って徹底すべきであるが、霊の方面は信仰者以外、全面的に理解し難い憾みがあり其点を考慮して第三者にも理解し得るよう書く事にした為、幾分不徹底の嫌ひなきにも非ず。然し之はやむを得ないのである。結核とい...