本で救はれる

 此人は医師から肺浸潤と曰はれ、治療を受けたが些かも快くならず、仕事も休み家計も苦しくなるばかりで、散々悩んだ揚句、フト町の書店で結核信仰療法の書を見付け、それが機縁となって救はれたのであって、その喜び方は非常なものである。処で私は多くの人に読ませたいと思い、大新聞に広告を依頼しても断って出さないのであるから、之程不可解な話はあるまい。察するに余程の事情があるらしいが、どんな事情があるにしても、人命には代へられない以上、出せない理由はないなと思うが困ったものである。


一ケ年の肺浸潤も入信後短期間にて快癒

(本文省略)

(医学革命の書 附録(おかげ批判) 昭和二十八年)