序文

私の常に唱える地上天国とは如何なる世界であらうかといふ事は、よく聞かれるのであるが、之に就て私は一九二六年神示によって知り得た一世紀後の世界の状態であるが、今迄幾度書かうと思ったが、どうも時期尚早のような気がして今日に至ったのである。処が最近に至って書かなければならない時期到来を荐りに感ずるまま、茲にペンを執る事になったのである。

然らば此神示の未来記とは果して実現さるべきや否や、之は読者の想像に任せるが、私としては必ず実現すべき事を確信するのである。

そうして茲で断っておきたい事は、読者が百年間眠ってゐた処、漸く眼が醒め、それと同時にあまりに世界が変った事に驚いたのである、といふ事を仮定して書いたものであるから、読者は其積りで読まれたい事である。

(二十一世紀 昭和二十三年)