一、観音運動に、二大目標あり、一は、宗教の是正と、一は、医学の革正なり。
一、観音運動は、人間の完成を目的とす、人間の完成とは、健全なる精神と、健康な る肉体保持者を造るに在り。
一、真の宗教は、人間の精神を健全に、真の医術は、人間の肉体を健康にす。
一、迷信と狂信は、不幸者と、精神変質者を造り、誤れる医術は、不健康者たらしむ。
一、現在の宗教に、二種あり、一は、宗教理論と、社会事業に没頭して、宗教的無力を暴露し、一は、奇嬌なる言説や、不透明なる宗教行為に依って、迷信を助長す。
一、現代医術は、外観頗(スコブ)る、進歩せる如くなるも、其実績に於て、如何に無力なるかは病者と弱体者の、激増にみて瞭らかなり。
一、之を要するに、国難の克服と、社会苦の解決は、健全人間を造るにあり。
一、健全人間を造る、根本義は、真実にして、力ある宗教と、力ある医術の創建にあり、
一、躍進日本よ、楽観する勿れ、何となれば白色の台風は、極東の喬木を打ち倒すべく、今や、吹き出でんとすなり。
一、同胞よ、健全なる精神と、健康なる肉体を保有して、必然に吹く、白色台風に抗すべき準備をせよ。
一、我等は、健全人間を造る、要諦は、観音力の発揮によってのみ、可能なる事を信ず。
(光明世界五号 昭和十一年一月二十五日)