氏神に就て

氏神とはその土地へ初めて開拓に来た者が漸次子孫繁栄し、数代の後には一村又は一部落が形成さるる事になった。そこで何か神様を祀りたいという事になって、その宗家の祖先を祀った-それが氏神である。

然るに部落が漸次大を成すに及んで産土神を奉斎すべき必要に迫られとりあえず氏神様に昇格を願い、産土神として鎮祭されたので今日見るが如く、産土様と氏神様と混同され易いのである。

又、昔産土神社を造営した際、祭神としてその近くにある神社から、分霊を仰いだり、又稲荷様を昇格させた場合もある。産土神社の祭神は大体右の如く三種類あるのである。

(光新聞二十号 昭和二十四年七月三十日)