寸言

今世界的大戦争の真最中といったら驚くだらう。それもその筈、眼に見えない-神と悪魔の大戦ひなんだ。

サテ どっちが勝つか 実に興味津々たるものがある。

本教を発展させてくれるものは医学である-と聞いたら喫驚するだらう。処がだ病人を片っ端からお医者さんが治すとしたら、本教に来る者は一人もあるまい。お医者さんの方であまりに治さないから、やむを得ず本教に縋ってくるんだ。

-判ったか-

資本主義と共産主義とはブランコの両端だ、ドッチへも行きそうでドッチへも行かない。彼方へ行ったり此方へ来たりしている。といって真中にも止らない、それで文化は進歩するんだ。

その真理が判った人が一人前だ。

平和を齎(モタ)らさんとして戦争をする。天国を生まうとして、地獄をつくる。健康者たらうとして薬毒を服む。農業を発展させようとして肥料で土を殺す。幸福を得ようとして嘘をつき信用をなくす。人類の福祉を増進する目的で発明発見をしたら、その為に恐怖時代が来そうだ。

(光新聞十四号 昭和二十四年六月二十五日)