誤診誤療の実例(一) 惜しいと思ふ事

吾人はいつも新聞記事を見る時、名士の死及び黒枠広告をみて実に惜いと思ふのである。特に非常時の今日-軍人併も将官級の人で、五十歳位の人の死は全く惜いと思ふのである。何故なれば此人達が本療法を知れば、必ず病気全治して死ななくて済むからである。又近頃は脳溢血が多いが、之等も平常-月に一回か二月に一回-本療法を以て血液の浄化法を行へば、絶対脳溢血には罹らない事である。然し、現在は未だ西洋医学が進歩してゐると思ってゐるから、それのみに頼るのは止むを得ないと思って諦めてはゐるが、寔に惜いものである。

脳溢血の予防さへ完全に出来得ない-現代医学も困ったものであるが、一日も速く「観音力療病」の実力を世人に知らしめて、救はれる人が一人でも多からん事を冀てやまないものである。

(大日本健康協会一号 昭和十一年四月二十九日)