巻頭言

今日の世相をみるに、安心して生活し得るものは幾人もあるまい。事ほど左様に社会悪が満ちてゐる。今日唯物主義者等は、吾々を目して迷信といふが、面白い事には彼等と雖も、いつ何時病気に罹るか判らない。その場合高い金を払って、医者や病院に御百度詣りしてもテンデ治らないばかりか益々悪化し、進退谷る結果、平常からサンザけなした本教に苦しまぎれに、物は試しと縋ってくる。最初から疑ひながらも浄霊を受けるや忽ち御利益を戴く、而も医療の十分の一にも足りない僅かな費用で短時日に治って了ふといふ事実は、本誌や光新聞のおかげばなし中に載せ切れない程沢山出てゐる。処が斯ういふ人達は兎も角救はれたのであるから、幸福獲得者である。それに引換え、死ぬまで頑張り通す人も沢山あるであらうが、霊界に行って後悔したのではもう遅い、之等によって悟る事は素直が肝腎だ、素直によって生命を救はれ、頑固によって生命を落すといふ訳で此様な例はあまりに多く見せつけられるのである。その事実を一人でも多く、本誌によって知らせたいのが、吾等の念願である。

(地上天国七号 昭和二十四年八月三十日)