巻頭言

新年を迎へ待望の第二号を世に送るに当って、観音の御霊徳によって生命を救はれたもの貧困より解放されたもの、貧耕地が豊穣地となり無限の利益を授けられた人々は言ふを俟たず、全国津々浦々に御霊徳を慕ひ幸福を獲ち得むとする信徒は有形無形増加の一途を辿り、結ばれたる信徒既に幾十万に達せしやを知らず、我社は之等信徒と表裏一体人類救済の一大事業を完遂し、地上に天国を出現せんとする本教団の念願と共に、本誌も正に飛躍の年ともいふべき新年であり重大なる責務を痛感してゐる次第である。本誌も充実するに従って趣味娯楽をも満載し、又教養の資に供へるべき幾多豊富な記事掲載の計画を進めてゐる。

とはいふものの創刊日浅くして信者諸氏より数千通に上る感謝状は、また新たなる読者の参考にもなり得るものとして本号も専ら感謝状や御霊徳に関する実話の一部分を掲載する事にした。

マックァーサー元帥は年頭に於ける日本国民に送る辞に於て日本国民は多くの近隣諸国より遙かに大きな平和と平静のなかに生活してゐる。実に日本諸島は落着いた静穏の中に包まれてゐるが、此様な平和の空気に対しては、善良なる人民の一人々々がその喜びを共にする資格をもってゐると謳はれてゐる。吾々は一層浄霊に依って平和にして健全なる国民の範を垂れ、理想世界建設の先駆者として好意ある元帥の辞に答えるべきではなかろうか。

(地上天国二号 昭和二十四年三月一日)