全部療病者たれ

以前私は或るお医者さんの講演を聴いた事があるが、その講演の内容が奇抜なので、今も覚えてゐるから書いてみよう。

そのお医者さん曰く“人類から病を除くには、人間一人々々がお医者さんになる事で、それが出来たら理想的で、これ以上の方法はない。然し乍らこれは絶対不可能であるからせめて個人々々が医学の知識を出来るだけ養う事より外にない”と曰うのである。此説は洵に面白いと思ったが、実現の可能性はない事は勿論である。

処が右の如き方法が立派に実現され得る事で、それは本教浄霊を修得する事によって可能である。而も医学の方は、少くも十年以上勉強しなければ病人を手がけるなどは到底出来ないに反し、本教浄霊は数日の教修によって医師の手で治らない病気が、簡単に治る術を会得するのである。勿論病人の身体には手を触れず薬も器械も用いないで治るのだから素晴らしいものである。尤も人により優劣の差はあるが、一度本法を修得しお守をかければ全然無効果のものは一人もないので、全く奇蹟以外の何物でもあるまい。

此事実によって考える時、人類全部が短時日に医者になり得る事も可能である。而も専門の医師よりもよく治るのであるから、此の世から病気を駆逐してしまう事も敢て難しい事はない訳である。此の驚くべき実例報告は無数に来るが、最近入手した左の二例は好適例と思うから掲げたのである。

胃病と肺浸潤が全治 お光に浴し新生活へ

(本文省略)

療しの業まで許される

(本文省略)

(救世六十四号 昭和二十五年五月二十七日)