「おかげ」の批判 薬浸りから病苦の一家

原因に目覚めれば幸福に

(本文省略)

批判のお言葉
右の一家は長年のキリスト教信者であり乍ら、殆んど一家病人ばかりで、特に母親は廿七年間眼病というのだから、全く病苦の一家といっていい。処が此家は、主人公が市内第一の大きな薬局と懇意である事と、役所勤めの関係から、医大から凡ゆる得難い新薬が手に入るという訳で、家族は何れも薬浸りであった事が原因であるに気が着かなかったのである。

恐らく斯ういう家庭は世間到る処にあるであろう。とすれば一日も速く此原因に目覚め無薬家庭にならなければ、真の健康は得られないのである。従而如何に立派な信仰をしてゐても、それに気づかない限り、真の幸福は得られない事は、右の実例でよく判るであろう。

(救世四十八号 昭和二十五年二月四日)