薬剤は人類の敵

薬が如何に人体に害毒を及ぼしつつあるかは、耳ではない、目にタコのいく程私は常にかいているが、何しろ一点の疑いもない真理であるから、信ずる人も増えつつあり、何れは社会的輿論となって、病苦からドシドシ救われるようになるのは今更言うまでもないがいつも御蔭話を読む度に、薬毒のための被害者の悲惨な状態は、到底我慢が出来ないのである。左記の例に就いても一言いわざるを得ないからかいたので、この患者の告白を読めば多くを言う必要はあるまい。

実に人類史上この薬毒の如何に恐るべきかは、到底戦争などの比ではないに拘らず、これ程文化が進歩してもこれに気が附かないのであるから、不可解というよりも、いつかもいった通り、現在社会は超愚の集団と見ても否とは言えないであろう。

四十五年間の頭痛を御救い戴いて

(本文省略)

(栄光二百五十七号 昭和二十九年四月二十一日)