結核患者現在四百万人

私はいつかかいたことがあった。それは日本の結核患者は、二十年前も百五十万人、十年前も百五十万人、今日も百五十万人という統計の報告を見る毎に、余りの出鱈目に呆れるのである。処が今回左の新聞記事の如く四百万人との発表なので、約二、三倍に増えた訳だが、併し私の推定ではまだ少いようだ。少くともこの倍と見てもよかろうと思うが、何れ一層正確に分る時が来るであろうから、その時はみんな今更のように驚くであろう。然も或時期になると急速度に激増するであろう。というのは浄化が益々旺盛になると共に近来の如き新薬の続出は、その薬毒が拍車をかけるからである。
六月二十四日「神静民報」掲載

結核患者四百万人
全国推定数予想を突破

(本文省略)

(栄光二百二十七号 昭和二十八年九月二十三日)