日本一米作に就いて

毎年朝日新聞社で、日本一米作の競技をしているのは、大抵の人は知っているであろうが、本年の第一等は六石一斗三升二合で、耕作者は香川県の大川義則という人であるので、本教信者の某氏が、先日態々訪ねてゆき詳しく訊いた処、その人のいうには“化学肥料などをウンと施し、無理に成績を挙げたまでだから、今年一年限りで、来年は駄目です”という事なのでガッカリしたとの事である。つまり好結果は競技の目的の為でしかない事が分ったのである。

というように連続的増産に関係がないとしたら、何等意味をなさない訳である。故に少なくとも三カ年から五カ年位の平均収穫の競技をすべきで、それでこそ国策上プラスとなるので、本教の自然栽培がそれである。即ち年々収穫が増えるので、これが強味である。しかも昨年の如きは我が自然農法の一等は、七石二斗であったから、本年は無論それ以上が期待される。恐らくレコードを破るに違いないから、本年は同新聞社に出品するつもりである。

(栄光二百十号 昭和二十八年五月二十七日)