吾々は常に人間の命は、神の御手にあるものと唱えているが、現代科学で固まった頭脳では、到底信じられないのは無理はない。というのはそれ程の奇蹟はキリストの奇蹟以来、二千年に渉った今日まで未だ聞かないからである。処が左の御蔭話は病院内での事実であるから、何としても疑ふ余地はあるまい。一信者にして之程の奇蹟を顕はす事が出来るとしたら、二十世紀の大問題である。処が之は医師の目の前の出来事なので、何と思ったであろうか、聞きたいものである。
二十米の崖より落ちし
瀕死の吾子救わる
(本文省略)
(栄光百六十九号 昭和二十七年八月十三日)