医学断片集(十五) 発育の遅れる児童

近頃発育の悪い幼児が非常に増えたそうだが、其原因が分らないのでお医者さんも困っている。何よりもラヂオなどの質問で、お医者さんの答弁を聴いてみると、苦し紛れの不得要領な説明でお茶を濁している。では真の原因は何かというと斯うである。勿論薬毒の為で、何しろ生れたばかりの嬰児であるから毒が強く効くから発育に影響するのである。特に注射が悪いのは、私の長い経験によっても明かである。誕生過ぎても首がグラグラしたり、智能も遅く歩けなかったりするのは、例外なく注射が原因であると思えばいいので、此事だけでもお医者さんに教えたいと常に思っている。

(栄光百六十五号 昭和二十七年七月十六日)