リョウマチス

此病気は手足の関節部に溜結せる毒素が激しい浄化作用が行はれるのである。最初患部は紅色に腫脹し、堪え難き激痛を伴ふのである。衣類が触れてさへ飛上る程の痛みを感ずるのである。原因は三毒が浄化作用によって、関節部へ集溜するので、生活力旺盛なる青年男女に多いのである。医療に於てはギブスによって手足の屈伸と物の触るるを防ぐ為、ギブスによって絶対自由を拘束するのである。そうして、浄化作用を停止せしめて固めるのである。固める迄に大抵数ケ月を要するのである。固まれば痛みは無くなるのである。そうして固まった患部をマッサージによって、棒の如くなった手足を屈伸するやうにするのであるが、若干の効果はあるが、発病以前の状態に戻す事は到底出来ないのである。

然るに、リョウマチス発病の際何等の手当を施さず、自然療法によれば、患部は化膿状態となり、自然穿孔されて毒血排泄し、完全に治癒するのである。但し、氷冷、湿布等を行ふ事は最も悪いのである。何となれば、それを一回にても行ふ時は、浄化作用の勢を減殺する事になるから、折角の毒素排泄作用を弱らせる事になるのである。

リョウマチスは稀に、関節部に限らず、関節以外の場所に起る事もある。神経痛と誤り易いのであるが、それとは異ふので、之は寧ろ治癒し易いのである。勿論自然療法によってである。

(医学試稿 昭和十四年)