一月一日
(新年の大先生御歌)
いたつきの漸く癒てあらたまの 年の始を迎ふうれしさ
あらたまの年を迎へて身も魂も 清きかりけり神とある身は
ぬばたまの闇地も尽きて光明の 道踏み初めし心地こそすれ
日月地三位一体の御力を 具備して出でます弥勒大神
(右の御歌を福居秀介氏の伴奏にて作曲家杉山長谷夫氏独唱)
【み教え】
なかなかよく出来てます、雅楽調ですね。仏教なんかよりずっとよい。仏教のは活気がない、何か幽界へ引っぱって行かれる様です。やっぱりやる人が坊さんだからでしょう。西洋の音楽ではヘンデルのメシヤがすぐれています。あの程度でも大したものです。メンデルスゾーンのもありましたね。(ハイドンもあります。)ああそうですか、あんたの「出船」は藤原義江がよくやりますね。(藤原さんが殆ど紹介して呉れました。)
作曲家はいいものです。(どうも貧乏で困ります。)いや両方いいのは難しい。(残したのは中山晋平です。)あれは此の頃余り作りませんね。(もぐり込んでる様です。)音楽でも日本のよい所を日本人が認めるべきですね。日本音楽では琴が一番いい、あんなすばらしいのは西洋にはない。日本のは静的、西洋のは動的ですね。そこに相違がある。又西洋にも子守歌が沢山あるが、日本のもの位条件に適っているのはない。日本のを聞いていると眠くなるが、西洋のでは折角眠くなったのに眼が覚めて了う。日本から素晴らしい音楽が出るといい。
音楽もいいもんですがね――実際どうもベートーヴェンの味は一部分きり判らない。全般はどうしても判らない。ショパン、シューベルト、モツアルトはよく判りますが、西洋のは古い方がいいですね。最近のは理屈の音楽だ。長唄でもいいのは古典です。大正以後のは駄目です。(越後獅子やカッポレはなかなか名曲です。)芸術品も私は好きですが、昔の方が新しいですよ。最近のには本当の新しみがない。音楽にもこういう点があるのでしょう。こんな事は実に不思議ですね。ジャズは私には判らないですね。やっぱり踊るためでしょうな。音楽そのものを味わうことは出来ない。(あれは酒と女の音楽です。)そうでしょう。
アメリカ人には、なかなか人道的ないい点と野蛮人的趣味と両方がありますね。彼等は最初イギリスから渡って土人と結婚したためなんでせう。土人的趣味がジャズとなって現れてゐるんですね。アメリカ人の野性に富んだ丁度西部劇の様な深みのないもの――(ジャズの調子はニグロ的です。日本の馬鹿囃子は、馬鹿ではなくいゝものです。リズムはとてもすぐれてます。)日本のジャズですね。日本人が今に日本を発見するでせう。青い鳥みたいですね。日本にはいゝものがありますよ。絵でも本当の絵は日本画です。油絵は絵ではなく、唯なする丈です。日本のは単純であって而も深い、油絵も印象派が出てから又妙ちきりんになりましたね。
今迄は日本人のすぐれた点を封建的な力が押えていたんです。これから日本人の天才を発揮する時が来たんです。
建築でも木目などに気のつくのは日本人です。西洋人や支那人は皆色を塗ってしまう。(朝倉文夫さんの所へアメリカ人が来て彼の設計になる家を見て感心してゐます。朝倉さんは日本主義の人で、学校は西洋カブレしてゐるからとて、子供さんを自分で教育して居ます。)そんなに偏らないでもいゝんですよ。然しアメリカ人の建築家のライトだけはすばらしいですね。あの帝国ホテルを設計した人です。音楽でも外国人が研究するために、日本の昔のよいレコードが輸出されてゐるさうですね。マダムバタフライには日本の「フシ」が入ってゐます。
洋画が純写生風から脱却したのは尾形光琳が輸出されてからですよ。世界中の美術、彫刻は光琳の影響をうけてゐます。ルネッサンス式を光琳がぶちこわしたんです。今度は音楽でも光琳が出るでせう。宗教、医療は勿論吾々がやる。今の大体インテリは、いゝものは西洋のものでなくちゃならないと思ってゐる。軍閥時代の「日本的」も困りもので、戦争に都合よい所だけ日本的にしたんです。その結果は竹槍位の所です。日本のいいものは平和な所にある。日本のよさをこれから外国人が発見するでせう。そうしたら日本人はビックリするんですよ。イタリヤへ行って土産にマカロニを買って帰ったら日本製だったといふ風に。
(昭和二十三年一月一日)
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一月十八日
(福居秀介氏述“神の子アヴァックの奇蹟”を井上先生朗読)
【御垂示】現代的でいゝですね。今の時代にはこういふ説き方がよろしい。よく出来てますよ。講演会でもして配ったら反響があるでせう。最初から露骨に出さぬやり方がよい。新しい行き方だ。神懸り的、説教的では駄目ですよ、マタカ――と思はれる。
【お伺】大先生が御治療なすって居られる写真と共にアメリカのミシガン大学へ送らうと思ひますが――(福居氏)
【御垂示】いやそれはいけない、此だけ送ればよい。露骨な宣伝は私は嫌ひですよ。
(昭和二十三年一月十八日)
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【御垂示】腹の大きいのは腎臓が悪いんです。脳膜炎はよく治りますよ。
(昭和二十三年一月十八日)
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一月二十八日(水)
【御垂示】腹膜炎は腎臓が大切、その外は背中の真中をよくやる。腹膜炎で黄疸を併発すると大抵助からない。癲癇は治療すると発作が一時ひどくなります。
【お伺】ホルモン注射を百本位した人、紫色のブツブツが全身に出来、痒みはげしく白い粉の様なものが出ますが――
【御垂示】薬毒だ、よく治療すれば早く治る。精々やんなさい。――産後七十日位は御浄めを受けるのはよいが、やってはいけない。それはお産の古血が残ってゐて、手を使ふと手に集って固まり、次に溶ける時痛む。出来るだけ日が経ってからやる方がよい。産後針仕事をすると眼を悪くするのもこれと同じです。だから古血がどの様に出たかによって行動を決めたらよい。
(昭和二十三年一月二十八日)
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【御垂示】兎唇はやっぱり霊的でせうね。前世に於ける動物性が残るんですね。
(昭和二十三年一月二十八日)
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【お伺】米軍の落下傘兵ですが、最近飛行機が怖くなり、殊に自分の落下傘の番号七が怖く、七の字を見ても発作を起すのがあります。
【御垂示】飛行機で死んだ人の霊が憑いてるんですよ。(米人軍医が二ケ月で治しました。)それは自然に治ったんだ。この治療でやるなら前額部をよくやればよい。青酸カリの様な毒物をのんだ時には胃腸をやる。全身に毒が廻って了ったら仕方ない。
(昭和二十三年一月二十八日)
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【お伺】北海道のアシベツ山の方へ行きたいと考へてます。
【御垂示】アシベツ山は重要です。北海道の中心ですから、あすこが開ければ北海道は容易に拓ける様になる。一生懸命やんなさい。
(昭和二十三年一月二十八日)
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【御垂示】腹膜炎で黄疸をやると、黄色の水と腹水と一緒になって溶けにくゝなるから、黄疸を併発したら駄目です。化膿性腹膜炎は小便がたまり、やがてそれが膿になるんです。腹膜炎は水の溜まらぬ様に腎臓をよくやる。殊に右を主にして、重ければ一日五、六回以上やんなさい。腎臓をやる時はフトンかタタミをやる様な気持で狙ふと、霊が腎臓に集中しますよ。
(昭和二十三年一月二十八日)