聾耳(ツンボ)は霊的原因に因る事が多いのである。一は前生に於て、変死に由る鼓膜の喪失が、霊界に於て完全に復せずして早生する場合と二は木龍の再生又は憑依である。既記の如く木龍は樹木の憑依霊で、それが伐り倒された場合、其当事者の子孫に憑依する場合がある。然し乍ら木龍による聾耳は最も治癒に困難である。聾といふ文字は「龍の耳」と書くが、斯ういふ事を古代人は知ってゐたと見えるのである。
次に霊的便秘は幼児に限るが、生れるや最初からの便秘症がある。此原因は前生に於て便秘症のまま死亡した霊の再生である。斯ういふ赤児の顔は成人者特に老人の如くであるからよく判る。故に放任しておけば、普通一二ケ月後には常態となるので、其頃は面貌も赤児らしくなるものである。此意味に於て出生児の顔を注意して見る時、老人の如きものが多いが、之によってみても人間再生といふ事は疑ひ得ないのである。
次にヂフテリヤは猫の死霊の憑依が多く、此場合霊的か否かを見分ける方法がある。先づ患者の鼻に向って霊射をすると、猫の如き嚔(クサメ)や泣声をすれば、それは正に猫霊である。
(天国の福音 昭和二十二年二月五日)