愈々本日は救世教布哇本部の目出たい開所式が執り行われることになったに就いては、遙遙日本の熱海から御祝いの言葉と、今後の経綸に就きましての大体をお話しようと思います。御承知の通り、我が救世教は全世界を救うその第一歩として、昨年二月樋口、安食の両氏を派遣したのであります。
処が僅か一年を経た今日、信者の激増と共に布哇の中心ホノルルの都に堂々たる本部が出来たという事は、恐らく世界にも例のない迅速な発展ぶりと思うのであります。
これに依ってみても、神様の素晴しい御力が如何に大きいかが分ります。勿論これからアメリカへ、欧羅巴へ、というように順次全世界を我が救世教に依って平和幸福の世界にするので、それもさ程遠くはないと思います。
ではこのような素晴しい神様はどういう神様かというと、これこそキリストの言われたエホバでありまして、キリストの時は間接的救いでありましたが、今度はエホバ直接の御力を揮われるのであります。つまりキリストは“天国は近づけり”と予言されましたが、私は“天国を造る実行者”であります。その証拠には、救世教は教えよりも実行を主としております。黙っていて浄霊しても病気が治るというのもそれであります。
茲で日本に於ける本教の活動状態を簡単にお話しましょう。
それは宗教活動に依って信者は日に月に激増し、ドシドシ発展しつつありますが、それとは別に、目下造営中の熱海の地上天国であります。この間NHKの英語放送主任、米人グリリ氏と、その夫人であるニッポン・タイムスの記者の両氏が、この地上天国を評して、この大規模壮大なる企画は恐らく世界にも見た事がない、アメリカ第一の名所としてのナイヤガラの滝に比べても遜色はないと絶讃したことであります。又シカゴ・トリビューンの派遣記者ウェイグル・シモンズ夫人も絶讃され、何れ完成の上はトリビューン紙上に大々的紹介するという話でありました。
(昭和二十九年二月二十六日)