此病気の症状としては、排尿時の前後、激痛を伴ひ、普通必ず多少の出血を見るのであります。原因としては二種あります。一つは、腎臓結核が移行したものと、一つは、膀胱自体に発生したものとであります。
第一は、腎臓の説明にありますから、第二を説明しますと、初め、膀胱の外部に水膿溜結し、それが悪化して化膿状となり、漸次、膀胱内部に侵入するのであります。治療としては痛みのある部分へ向って行へばいいのであるが、之は非常に治療し難いものであります。何となれば、結核部へ常に尿の浸潤(シンジュン)を受けるので、どうしても其為に治療を妨害されるから、長時日を予想してかからなければならないのであります。特に腎臓結核から移行したものは、治癒は特に困難であります。
〔浄霊箇所〕
膀胱、痛みのあるところ、発熱部
膀胱結核(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)