舌癌

之は最初、顎下腺に水膿が溜結して段々に深部へ移行し、終に舌根を犯すのであります。此病気は、舌を動かせば痛み、物を食べると滲みる。なかなか苦痛であります。

此病気の手術の結果は、面白くないやうであります。手術をすれば、縫ふ為に舌はとても吊るのであります。又、ラジュウム療法をよく行ひますが、之は固めるから癌は縮小しますが、舌はよけいに吊るやうであります。

本療法によれば、手術を受けない患者なら必ず治癒するのであります。

(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)