寸鉄 (光新聞三十六号)

迷信邪教なんかに治してもらうもんかと言ひ乍らウンウン唸ってゐる

迷信でないものを迷信という迷信があるんだから、迷信であるものを迷信でないとする迷信を作る迷信こそ、本当の迷信であるんである

新しいものは残らず迷信で、古くなる程、迷信でなくなるんだから、本教も孫の代になると立派な宗教になるよ

宗教はカビが生える程迷信でなくなるんだから、ペニシリンみたいなものだね

今いろんな新聞雑誌は、本教の無料広告をしてくれている、之だけでも日本一だね

本教の無料広告を見て、売薬屋化粧品屋ども、羨むこと羨むこと

小説家の事実報告がはやり、新聞雑誌記者の小説家ばりがはやるとすると、石が流れて木の葉が沈むという訳だね

ヨクない奴がヨク張って、吾々を右ヨクなどとおどかし、ヨクもヨクも胴ヨク非道の行り方をするので、ヨクヨクの事でもう我慢が出来ないからヨク制する外に彼等をヨクする手段はあるまい

政府でも新聞でも、自由に躍らす大勢力があるのを知ってゐるか、大統領でも王様でもない、デワ一体誰だ、それはデマだ

(光新聞三十六号 昭和二十四年十一月十九日)